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雲助、悪名一代 芸人流、成り下がりの粋 落語ファン倶楽部新書
定価 ¥1,047
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白夜書房 |
発売年月日 | 2013/09/21 |
JAN | 9784864940030 |
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雲助、悪名一代
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雲助、悪名一代
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『#雲助、悪名一代 芸人流、成り下がりの粋』 ほぼ日書評 Day716 小さん、米朝、小三治に続き、落語家としては4人目の「人間国宝」となる、五街道雲助著。ちょうど10年前の本だが、再販されていないため、中古では1万円近い値がついているようだ。 そもそも「雲助」といえ名前が...
『#雲助、悪名一代 芸人流、成り下がりの粋』 ほぼ日書評 Day716 小さん、米朝、小三治に続き、落語家としては4人目の「人間国宝」となる、五街道雲助著。ちょうど10年前の本だが、再販されていないため、中古では1万円近い値がついているようだ。 そもそも「雲助」といえ名前が、本来は駕籠かき、その後はタクシー運転手に対する蔑称だった…というところから、説明を要するのが現代だろう。 その「悪名」を自らえらび、気負いすぎることなく、悪名とその芸を認めてくれたよき先人達との触れ合いを肥やしにしつつ、一方で途方もない努力と齢の織りなすケミストリーで、今日の境地に辿り着いたという。 ここのエピソードは、本書にて確認されたいが、最も驚いたのが、野坂昭如や色川武大らとの交流。なかでも彼らの溜まり場となっていた「かいば屋」という店の「おやっさん」の死に様は壮絶だ。飲み続け、食道に静脈瘤ができ、それをわざわざ破裂させるために飲む。血を吐きながら「救急車など呼ぶな、呼んだら殺す」と息巻いたそうである。 師匠である馬生の口癖は「なんでもいいんだよ」、でもひねくれたり投げやりになったりしてはいけない。おやっさんの口癖は「人にやさしくなれ」。 本来の師匠が早くに亡くなって(雲助の真打昇進直後)しまったために、他の師匠に稽古をつけてもらうわけにもいかず、見出した方法が、明治・大正期の名人達の速記本。これを高座にかけ続けると、当時の名人達の口調や芸風が、速記の中から、ありありとその場にいるように見えてくるようになったという。 その後も「長講」や「芝居がかり」など、過去の(いったんは途切れてしまった)芸を、手を尽くして復活、次の世代に伝える努力…本文中では、さらっと触れられているだけだが、この辺りが「人間国宝」たる所以なのだなと、改めて感じ行った。 https://amzn.to/48wdGu1
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雲助師匠のこれまでの半生記。時間を忘れて読みふけり、あっという間に読了。二つ目時代にアングラ劇に出演されていたこととか、ゴールデン街の常連だったこととか、私の中で作り上げていた雲助師匠のイメージとは違う、知らなかった一面がたくさん垣間見えてすごく面白かった。
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雲助師匠は、ぼくの中でちょっと〝ふしぎ〟な存在だ。他の噺家があまりやらない根多を持っていたり、他人から稽古をつけてもらわないという逸話もどこかで耳にした記憶がある。そういえば、二ツ目時代にはイラストレーター和田誠氏による新作落語も口演していたはず。〝一匹狼〟とでも言うのだろうか。...
雲助師匠は、ぼくの中でちょっと〝ふしぎ〟な存在だ。他の噺家があまりやらない根多を持っていたり、他人から稽古をつけてもらわないという逸話もどこかで耳にした記憶がある。そういえば、二ツ目時代にはイラストレーター和田誠氏による新作落語も口演していたはず。〝一匹狼〟とでも言うのだろうか。さてさて、いったいどんな人物なのだろう? そんな単純な興味を胸に読み始めた。 結果、ますますその〝ふしぎさ〟に輪が掛かったように思える。生まれ育った本所での暮らしぶり。情熱を傾ける対象をみつけると一気に燃え上がる青年時代のエピソード。十代目馬生の一門に身を置くことになったいきさつ。大師匠・志ん生の思い出や志ん朝一門に対する思い。古い速記本から根多を広げてゆくようになった背景には、師匠を失った孤独と同時に反骨精神も感じられる。また、入り浸っていたという浅草のハチャメチャな居酒屋の思い出や野坂昭如ら酒場で出会った人々との交友録からは、雲助師の意外な素顔も垣間見ることができ興味深い。 文中、みずからの生き様を称してたびたび言われる「成り下がり」という言葉については、その名前にふさわしく「雲」の如くひとところにとどまらず、自由に芸人としての一生をまっとうしたいという、雲助師による反ストイシズム宣言(?)と受け取った。
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