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ひとりの体で(下)
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ひとりの体で(下)

ジョン・アーヴィング(著者), 小竹由美子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2013/10/31
JAN 9784105191160

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商品レビュー

3.9

15件のお客様レビュー

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2022/02/17

バイ・セクシャルである主人公ビルはゲイからもストレートからも異質と見なされてきた。そんな中で、周囲の人からの愛、時には(それがほとんどだったかもしれないが)分かり会えない人からの言葉を浴びながらも生きていくビルの強さを感じた。 この作品を通して、自分を表現できない。そしてそれが故...

バイ・セクシャルである主人公ビルはゲイからもストレートからも異質と見なされてきた。そんな中で、周囲の人からの愛、時には(それがほとんどだったかもしれないが)分かり会えない人からの言葉を浴びながらも生きていくビルの強さを感じた。 この作品を通して、自分を表現できない。そしてそれが故に理解されない社会がいかに生きづらく辛いものか痛いほど心に刺さった。 性の感じ方が違えど愛し愛される資格は誰にでもある。自身も、他人の性をカテゴライズして悦に浸るような人間にだけはならないようにしよう。 誰もが奔放に生きられる社会になればいいな。

Posted by ブクログ

2016/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1960年代のアメリカ。 ゲイもバイセクシャルも忌むべき存在として、異常人格として扱われていた。 主人公は比較的恵まれていたと思う。 女装癖のある祖父。偏見を持たずに接してくれる義父。こだわりなくなんでも話せる幼なじみの少女。 ビルは美貌の図書館司書ミス・フロストに恋をし、レスリング部のエース・キトリッジに惹かれる。 それを受け入れられない母との確執。 悩みながらも自分の気持ちを誤魔化さずに受け入れるビル。 なかなかアメリカ的であり、かつハードな青春小説だった前半からうって変わって、エイズの蔓延により知人がどんどん亡くなっていく後半の、なんとも言えない喪失感が息苦しい。 知人が死んでいくこと。 自分も死ぬかもしれないこと。 最初は遠巻きに、傍観者のようにエイズ患者と接していたビルも、学生時代の友人の死を前にした姿を見、目を逸らすことができなくなる。 少年だった頃、さまざまな偏見から彼を守ってくれたミス・フロスト。 自分は誰かを守ったことがあるだろうか。 ミス・フロストに恥ずかしくない人生を送ったと言えるだろうか。 有名作家であるビルは60歳を過ぎて、母校の教師となる。 後輩である子どもたちを守り支えるために。 ミス・フロストもキトリッジも、会えなくなってからもずっと心の中に生き続けて…その割に最後があっさり過ぎて肩すかしだったけど、人生ってそんなものか。 父親との関係も、小説だからいくらでも濃密にやり直せると思うんだけど、そうならないところがアーヴィングなんだろうか。 あっさり過ぎて、逆に後を引く読後感。 “ねえ君、僕にレッテルを貼らないでくれないか。僕のことを知りもしないうちから分類しないでくれ!”

Posted by ブクログ

2014/10/19

後半にいきなり、ジーという綺麗なジュリエットが出てきてなんだろうって思ったら、この作品はゲイを告白した息子のために書いた作品だそう。 実のお父さんとの再会やミス・フロストとの永遠の別れが唐突で感動する間もなく物語がどんどん進んで行った。さすが!アーヴィング‼ 次作もあると、解...

後半にいきなり、ジーという綺麗なジュリエットが出てきてなんだろうって思ったら、この作品はゲイを告白した息子のために書いた作品だそう。 実のお父さんとの再会やミス・フロストとの永遠の別れが唐突で感動する間もなく物語がどんどん進んで行った。さすが!アーヴィング‼ 次作もあると、解説に書いていたので楽しみ!

Posted by ブクログ

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