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ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2013/10/26 |
JAN | 9784791767397 |
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ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」
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商品レビュー
3.3
9件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
熊谷氏がホストになって痛みをテーマにして対談が行われまとめられた 脳性まひに対する訓練や治療の変遷と障害者運動の流れと社会モデルを捉えつつ、それぞれの分野における領域での豪華なゲストとの議論を交えた内容で読みごたえがあた。 痛みに対する物語化は実感としてあったが、さらなる傷を増やすというアプローチ、ポジティブな意味づけは驚いた。確かに地震の後の災害ユートピア体験をしたので実感としてわかる。上野千鶴子氏の相変わらずの歯に衣着せぬ小気味よいコメントで熊谷氏がたじろいでいる様子に苦笑い。見舞いの効用については正岡子規の例を出していてわかりやすかった。自立の意味合いの差についても納得。 覚書 第1章 痛みの記憶/記憶の痛み 大澤真幸 痛みに対する意味づけと物語化をする古いタイプの傷への対処と新しい傷の対処 傷を癒すというより更なる傷を増やす学習のほうに仕向ける治療コンセプト 痛みを避けるのではなく人をボジティブに動かす契機がある 個人的な体験のはずの痛みが場合によっては人をつなげる災害ユートピア 共感の不可能性こそが共感 上野千鶴子 知ることと信じることの差異 信じることは主体的なコミットメント 第2章 快楽はどこから来るのか? 恋愛とは接近の技術 人間は自分の身体の安全を図るための身体距離がある 女は男に欲望される客体としての自分自身に萌える 女性の発情装置が男性目線の回路をいったん通って、屈折して自分に戻ってくるという非対称性を持っている 第3章 予測不可能性を飼いならす 鷲田清一 苦痛が一塊になっている人たちが回復していくか しんどさに言葉を付与して、味わえるようにしていく、切り分け、区分けしていく作業が回復 孤立化の対処の一つ そばでじっとついていてあげる 見舞いの文化 第4章 自立を阻むケアとは 信田さよ子 自立というのは広く薄くたくさんのものにケアをしてもらうという関係 本人の自立と親が共通言語として使う自立とはまったく意味が異なる 痛みは社会参加の後に消える 痛み破局化スケール 慢性疼痛の予後を予測
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メモ:慢性疼痛に対する二種類のサポート「痛み随伴性サポート(痛みに応じる)」「社会的サポート(痛みは脇に置いて社会との接触を促す)」は、後者のほうが有効で前者はかえって痛みがこじれる。前者は手当てが予測可能であり、限られた対処法(依存先の集中)である。 痛みは物語化や切り分けがき...
メモ:慢性疼痛に対する二種類のサポート「痛み随伴性サポート(痛みに応じる)」「社会的サポート(痛みは脇に置いて社会との接触を促す)」は、後者のほうが有効で前者はかえって痛みがこじれる。前者は手当てが予測可能であり、限られた対処法(依存先の集中)である。 痛みは物語化や切り分けがきくと和らぐ(意味付け的な)。 痛みはひとをいまここの一点に閉じ込めて孤立させる。
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なかなか消えない「痛み」に対して、当事者と支援者はどう対処していくことができるのか?ということについて、4篇の対談。 「痛い」ことに着目して痛みに対しての支援をするよりも、痛みはさほど気にせず「痛みがあっても社会で生きていけるような」支援をするほうが結果として痛みが軽減されやすい、という考え方が印象的だった。
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