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ダイムノヴェルのアメリカ 大衆小説の文化史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 彩流社 |
発売年月日 | 2013/10/19 |
JAN | 9784779119422 |
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ダイムノヴェルのアメリカ
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ブクログを始めてからようやく200冊目に到達! その節目には、ずっと読みたかった1冊をセレクト!結論:やっぱり面白かった!o(^▽^)o 本書を薦める相手を選ぶとすれば、①(自分のような)西部開拓時代が好きな人、②アメコミが好きな人としたい。 NYの出版会社ビードル社が南北戦争...
ブクログを始めてからようやく200冊目に到達! その節目には、ずっと読みたかった1冊をセレクト!結論:やっぱり面白かった!o(^▽^)o 本書を薦める相手を選ぶとすれば、①(自分のような)西部開拓時代が好きな人、②アメコミが好きな人としたい。 NYの出版会社ビードル社が南北戦争の前年に売り出した「ダイムノヴェル(10セント小説)」。 その名の通り、1冊1ダイム(10セント)で販売されたその革新的な小説は、あらゆる階層の老若男女を夢中にさせた。 最安値のペーパーバック本でも当時は12セント半したというから、まさに社が謳う「1ドル分の内容を1ダイムで提供する」「万人のための本(Books for the Million)」そのものだ。 小説はアメリカ人作家による100ページ程の読み切りタイプで、携帯も可能なサイズ。南北戦争の兵士にも届けられた為、言い方はあれだがバカ売れした。(授業や礼拝時、本の陰に隠して読まれることもあったんだとか笑) 内容としては冒険・アクション・アウトローの暗躍・ミステリー・SF・ロマンスと、目一杯娯楽を詰め込んでいる。 全体的に白人優越主義(先住民は敵前提、あと話の中で先住民の女性をキリスト教に改宗させたりもしている…)が先行しているのも否めないが、全ては大衆を楽しませるため。冒頭の②は、現代のアメコミにもそのエンタメ性など通じるものがあるのでは?という拙意からである。 以前読んだ『図解フロンティア』にダイムノヴェルのことが少しだけ掲載されていたので、存在自体は記憶していた。 しかし上記豊富なジャンルの中でもSFについては目新しい情報だったので、メモ代わりに(笑)振り返っていきたい。 「SFダイムノヴェル」は第5章にて丸々取り上げられている。ここでの目玉はやはり蒸気機関人間『スティームマン』の物語だろう。これにはワクワクで前のめりになった笑 スティームマンは実際発明されていた蒸気で動く人型の機械で、馬3頭も引けたという。 まさにダイムノヴェル格好の題材。 発明から半年後、「スティームマンを開発した少年発明家がその科学技術をもって西部探検に出る」と言うストーリーで世に出た。当時としては驚異的な速さで大平原を駆け、いざと言う時には守ってくれる。「少年+パートナーの機械」…アメコミと言わず、日本のロボット漫画も彷彿とさせちゃう構図だな。 別の作者でもスティームマンの物語は創作されているが、個人的には上記のver.が一番興味深かった。 南北戦争後、義務教育が徹底された影響からか労働者階級の識字率も思いのほか高かったらしい。 これも完全に拙意ではあるが、字が読めるようになれば皆んな真っ先にダイムノヴェルを読みたがっていたのではないかと思う。手に入れた特権を好きなように行使できるほど幸せなことはない。 文学的には低俗の部類に入っても、エンタメ性では下手すれば純文学に優っていたのでは?と自分は踏んでいる。
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