奴隷にされたソフィー 見知らぬ国の路上で売られたある女性の物語

ソフィーヘイズ【著】, 古賀祥子【訳】

• 販売会社／発売会社: TOブックス
• 発売年月日: 2013/10/15
• JAN: 9784864721929

商品レビュー

2021/10/28

これは作者が、ある日突然売春婦となることを強要され、そしてその生活からの脱出までを書いた手記である。
彼女はイタリアに住む友人（男性）からイタリアへの旅行を誘われ、いざイタリアへ旅行に行くとその男性から売春婦として働くことを強要される。その期間は約6カ月でその期間に起こったこと経験したことを詳細に語っている。これほどの数の出来事を書かなければならなかったのはそれだけ彼女が受けた苦しみが深かいからだろう。
英wikipediaによるとソフィー・ヘイズは、英国外で人身売買された最初の英国人女性と言われています。とあるが、それはこの件が確認できただけで、この本にあるように他にも身元を詐称して（させられて）いる人はいるはず。
また暴力（や一種の洗脳）を受けてもなぜソフィーはその場から逃げ出さなかったのかと思う人がいるかもしれない。それは巻末でソフィーの母が語る言葉を見れば少しは理解できるかもしれない。

ソフィーがなぜ逃げようとしなかったのか、あるいは警察に事情を話さなかったのか、理解できないという方もおられるかもしれません。そうだとすれば、それはおそらく、私たちのほとんどは、神経が麻痺するほどの本物の恐怖を味わったことがないからでしょう。

当事者以外にとってはどこまでいっても他人事でしかない。
こと日本においては海外と比べて比較的治安が良いので、さらに想像できないかもしれない。
だが、この本を読んで少しでも多くの人がこういう事実があるのだと知ることができたらと思う。

2018/11/14

人身売買されてイタリアで売春婦をしていた女性の手記。
イギリス中産階級出身というから驚き。

文学ではなく手記、こういう文章をあまり読まないので、うーん。
フィクションではないからこれ以上に書きようがないか。

2018/10/09

親友と思っていた男性からの脅しと暴力により、彼のいる旅先のはずだったイタリアで売春を強要されたイギリス人女性、本人が著者。心に隙のあった被害者から時間をかけて信頼を得た上での人身取引はそうなる前に避けるチャンスはたくさんあったようにも読めたが、本件はむしろ例外的なケースであるという事で納得。もっと初めから暴力的手段によるケースが多いのだろう。このような犯罪がある事を知ることがまずは大事だ。