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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2013/10/10 |
JAN | 9784167838805 |
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俳優のノート
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俳優のノート
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商品レビュー
4.3
14件のお客様レビュー
そもそも本書との出会いは全くの偶然。 テレビでの再放送を観て原作を読みたくなった「白い巨塔」を探してブックオフを訪れた際、その著者名「山崎豊子」を探す書棚の中に偶然「山﨑努」著になる本書を見つけ、「え?俳優の彼が本なんか書いてたの?」と意外に思い、思わず買い求めてしまったというわ...
そもそも本書との出会いは全くの偶然。 テレビでの再放送を観て原作を読みたくなった「白い巨塔」を探してブックオフを訪れた際、その著者名「山崎豊子」を探す書棚の中に偶然「山﨑努」著になる本書を見つけ、「え?俳優の彼が本なんか書いてたの?」と意外に思い、思わず買い求めてしまったというわけだ。(ちなみに目当ての「白い巨塔」は品切れで買えなかった) そして読み始めて驚いた!コレは凄まじい本ではないか! 先ず文章がスゴイ。下手な小説家やエッセイストの文章より巧い。冗長な表現や不要な修辞も殆どなく、シンプルで骨太。グイグイ読ませる魅力ある文体は、さて一体どのようにして体得したのだろう? 次に、俳優としてのプロフェッショナリズムの凄まじさ。そしてそれを余すところなく文章に書き表してみせた自己分析力と表現力。 これが「一俳優」の手による作品だとは到底思えない。 そして、自らが主人公を演じることとなるシェイクスピア戯曲を読み解こう、自分のモノにしようとする過程を綴った文章に現れる、驚くほどの知識、教養、知性。 語弊も恐れずに言えば、とてもとてもイワユル「俳優バカ」には逆立ちしたって成し得ない芸当だ、コレは。 恥ずかしながら、ぼく自身は「リア王」をマトモに読破したことが無い。これはやはり何としてでも近々一度試してみる価値がありそうだ。 蛇足ながら、巻末に付された香川照之による解説は、テレビドラマで定評のある彼自身の演技にも似て、ややシツコくクドクドと表現過剰な印象を受けたのはぼくだけだろうか...
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読み始めた時はこの本を最後まで読めないかと思った。馴染みのないシェイクスピアの台本(改行なくページに余白なくびっしり)を読み飛ばそうかと思った。でもひとつひとつ丁寧によんでいってよかった。山崎努さんがそれらをどう捉えてどう表現するのか、その軌跡を一緒に辿ることができたから。 舞台...
読み始めた時はこの本を最後まで読めないかと思った。馴染みのないシェイクスピアの台本(改行なくページに余白なくびっしり)を読み飛ばそうかと思った。でもひとつひとつ丁寧によんでいってよかった。山崎努さんがそれらをどう捉えてどう表現するのか、その軌跡を一緒に辿ることができたから。 舞台が段々と終わりに近づくにつれ寂しい気持ちになった。 俳優という仕事は演技をする仕事ということは知っているし、なんならいつも見ているけど、あとがきの香川照之さんが言う「具体的な実態や確かな有効性が酷く曖昧な俳優という仕事」をここまで言語化し曝け出したものを拝見する機会は中々ないと思う。 そして役と徹底的に向き合う=自分や自分の家族と向き合うところも含まれている。それも惜しみなく曝け出している。 随所に娘さんへの愛情、奥さんへの信頼を感じる日記だと思ってたけど、私にとってはほっこりする箸休め的な箇所もリア王を演じる上で向き合うべきこととして箸休めではなく重要な記述なんだと感じた。 翻訳の松岡和子さんが彼女の著書でリア王に父親との思い出に触れたように、娘を持つ父親である山崎努さんはリア王を演じるからこそ自分の家族のことも避けては通れない向き合うべきことなのだ。 「人は皆己の身の丈にあった感動を持つべきなのである。読み齧ったり聞き齧ったりした知識ではなく自分の日常の中に劇のエキスはある。日常を見据えること。」 この本が発行されてだいぶ経つしもう山崎努さんも87歳と知って驚く。リア王の時は60-61歳、もう20年以上たっている。 正直不動産を観ているときに偶然この本を見つけたのがきっかけだがこの本に出会えて良かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
名言の嵐で、読むたびに内容の濃さと熱量に圧倒されます。 ひとつのことをつき詰めた人には、実際神が宿るんだなあ…風姿花伝ぽい。現代の風姿花伝。 朗読を習っているので、練習中の思いを呼び返しつつ読むとさらに重みが増します。「俳優は登場人物に溶け込んで消えなければいけない」というくだりには濃いマーカーが引いてあり、マーカーやら書き込みやら本がもうカラフル。 山崎さん、思いを文章にして世に出していただいて本っ当にありがとうございます(拝礼x10) 一人芝居で、舞台上で兄と対話しながら兄の具体的な人物像を脳内に浮かべられないでいた時、後で観客から「兄が見えてこなかった」と言われた、というお話にわあーと思いました。演じ手の頭の中にあるものって、(十分な技術があれば)目に見えなくても正確に観客へ伝わっちゃうんだなと。 ジュディ・デンチのくだりでは猛烈に実物を見たくなって、「チャーリング・クロス街84番地」の映画を見始めたらすごく面白くて、今度はその原作が読みたくなって…(映画にジュディはそんな出てませんでしたが) そんな連鎖式読書も楽しいです。
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