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イエスの生涯 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 1952/10/01 |
JAN | 9784102050033 |
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イエスの生涯
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イエスの生涯
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■『イエスの生涯』 フランソワ・モーリヤック著 新潮文庫 【後編 イエス路程】 フランス人カトリック作家のフランソワ・モーリヤックによる『イエスの生涯』。こちらは、学としての研究から表されたイエス伝ではなく、あくまでもカトリック作家の信仰告白のような、詩的で美しいイエス伝です。もう最後に読んでから久しいので、細かな描写はほとんど忘れてしまいましたが、ただ美しかったということは鮮烈に覚えています。 イエスの生涯を福音書に沿って丁寧になぞっているので、不足はないと思います。特徴的な部分は、奇跡物語ではなく、イエスの愛に深く関心をおいているところ。正しいクリスチャンはイエスをそのように見つめます。イエスの生涯を「知る」よりも、「感じる」一冊であると思います。モーリヤックの信仰の精錬さと、暖かさを感じることができる良書であると思います。遠藤周作が大きく影響を受けた作家です。ぜひ一読ください。 最後の一文を引用します。 「それから、数週間後に、イエスが、弟子たちの群れから離れて、天に昇り、光の中にその姿がとけてしまった時も、それは二度とかえらぬ旅立ちというべきものではなかった。すでに、主は、エルサレムからダマスコへ行く道の曲がり角で待ち伏せをし、サウロを、彼の最愛の迫害者を狙っている。このとき以後、すべての人間の運命の中に、この待ち伏せをする神がいたまうであろう。」 <イエス伝関連資料> ルドルフ・ブルトマン 『イエス』 田川建三 『イエスという男』 八木誠一 『イエス』 清水書院・人と思想シリーズ 遠藤周作 『イエスの生涯』 フランソワ・モーリヤック 『イエスの生涯』 など
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(2012.07.20読了)(2012.07.16拝借) 【7月のテーマ・[キリスト教を読む]その③】 フランソワ・モーリヤックは、1952年度のノーベル文学賞受賞者です。 この本が発表されたのは、1936年です。 新約聖書を自由に構成して書かれたイエス・キリストの生涯です。 新...
(2012.07.20読了)(2012.07.16拝借) 【7月のテーマ・[キリスト教を読む]その③】 フランソワ・モーリヤックは、1952年度のノーベル文学賞受賞者です。 この本が発表されたのは、1936年です。 新約聖書を自由に構成して書かれたイエス・キリストの生涯です。 新約聖書からの引用と思われる部分は、訳者によって、プロテスタント訳の聖書からの文章がはめ込まれています。 格調高くていいのですが、きっと50年前だったら当たり前に読めたと思うのですが、いまでは、すっと頭には入ってきません。残念です。 キリストの生涯は、遠藤周作、等の作品で読んだことはあるので、だいたいのことは知っているので、その確認作業みたいなものになってしまいました。 【見出し】 一 ナザレの夜/シメオンという老人 二 博士にたちまじる子/青年イエス 三 かくれた生活のおわり 四 イエスの洗礼/最初の呼び声 五 カナ/決定的の呼びかけ 六 宮より追い出された両替人/ニコデモ 七 サマリヤの女 八 汝の罪ゆるされたり/マタイの天命 九 ユダ 一〇 山上の垂訓/百卒長 一一 ヨハネの弟子達/シモンの家での食事 一二 マグダラのマリヤの悪鬼/たとえならでは/おさまった嵐/ゲラセネびとのもとにて/ヤイロの娘ところものふさ 一三 ヘロデ洗礼者ヨハネの首をはねさせる 一四 羊門のほとりの池での中風患者の治癒/パンをふやすこと/波の上を歩むイエス/いのちのパン 一五 ピリポ・カイザリヤへの途上/主変容 一六 エルサレムへの出発/のろわれたる町々/エルサレムにて 一七 姦淫の女/父と等しいもの 一八 生まれながらの盲人/よき羊飼 一九 よきサマリヤ人/ベタニヤ/パテール・ノステル/精霊に対する罪/味方を安堵させる/不安と焦燥の溜息/エルサレムでの短い滞在 二○ キリスト、エルサレムを歎く/罪人への偏愛/蕩児/マモンナ/十人の癩病人/内なる王国/イエスの帰還 二一 婚姻/富める若者/最後の時間の働き人 二二 ラザロの復活/イエスをほろぼすこと決定す/ゼベダイの息子達の要求/エリコに入る バルテマイの治癒/ザアカイ 二三 シモンの家での食事/木の枝/聖月曜日/一粒の麦死なずば……/火曜日と木曜日/人殺しの葡萄つくり/カエザルのものはカエザルに…… 二四 寡婦のレプタ/宮の崩壊と世の終わりについての予言 二五 聖木曜日/魂の匂い/聖餐/主の祈り 二六 ゲッセマニ/ペテロの裏切り/ユダの絶望/ピラト/ヘロデの前のイエス/バラバ/鞭打ち/エッケ・ホモ(この人を見よ) /十字架の道/十字架につく/死/墓におさめる 二七 復活 ●嵐(100頁) キリストは立ち上がって、海に命じ、たちまち海はないだ。弟子達は、おびえ、へさきに立って、長髪を風になびかせている人を、ただ眺めるばかりだった。彼等の恐怖は対象をかえていた。彼等は今、目の前に見る師に見覚えがなかったからである。 風と波に向かって命令を下し、風と波がその命令に服するとは……「こは誰ぞ?」この素朴な人々は互いにいぶかる。 ●信仰(103頁) 恐怖ではなく、信仰。イエスを信じることは、それは同時に恩寵の中の恩寵であり、徳の中の徳である。信じる者は救われる。ただそれは神のたまものである。 ●復活(127頁) 人の子は人の手に渡され、人々はこれを殺さん、かくて三日めによみがえるべし。 ☆モーリヤックの本(既読) 「愛の砂漠」モーリヤック著・杉捷夫薬、新潮文庫、1952.09.15 ☆関連図書(既読) 「死海のほとり」遠藤周作著、新潮社、1973.06.25 「イエスの生涯」遠藤周作著、新潮社、1973.10.15 「キリストの誕生」遠藤周作著、新潮社、1978.09.25 「旧約聖書入門-光と愛を求めて-」三浦綾子著、カッパ・ブックス、1974.12.20 「聖書物語」山形孝夫著、岩波ジュニア新書、1982.12.17 「ふしぎなキリスト教」橋爪大三郎・大沢真幸著、講談社現代新書、2011.05.20 (2012年7月22日・記)
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キリスト教の本質はキリストに宿っている。カトリック作家である著者のモーリアックは、「人」としてのキリスト像を掘り下げて、歴史の流れに打ち込まれた『イエス』その人を描いた。洗練された文章から浮き彫りにされるイエス像は、悲しみと苦しみの只中で誰よりも無力だった。人の心を動かすことが奇...
キリスト教の本質はキリストに宿っている。カトリック作家である著者のモーリアックは、「人」としてのキリスト像を掘り下げて、歴史の流れに打ち込まれた『イエス』その人を描いた。洗練された文章から浮き彫りにされるイエス像は、悲しみと苦しみの只中で誰よりも無力だった。人の心を動かすことが奇跡なのだとしたら、それは愛によってしかなされない。数々起こされる超自然的な奇跡に本質をおかずに、『愛』と言うどこまでも無力な情的な衝動に本質をおき、イエスの偉大さをこの上なく表現した作品。イエスの昇天は始まりなのだ・・・ それから、数週間後に、イエスが、弟子たちの群れから離れて、天に昇り、光の中にその姿がとけてしまった時も、それは二度とかえらぬ旅立ちというべきものではなかった。すでに、主は、エルサレムからダマスコへ行く道の曲がり角で待ち伏せをし、サウロを、彼の最愛の迫害者を狙っている。このとき以後、すべての人間の運命の中に、この待ち伏せをする神がいたまうであろう。 遠藤周作や三島由紀夫にも影響を与えた19世半から20世紀前半に活躍したフランス人作家。ノーベル賞作家でもある。 08/6/3
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