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言葉の流星群 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店/KADOKAWA |
発売年月日 | 2013/08/24 |
JAN | 9784041009680 |
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言葉の流星群
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言葉の流星群
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
言葉の流星群 宮沢賢治の主に詩の解題集と、池澤氏が宮沢賢治に関して行った講演会の書き写しです。 自らも詩人である池澤氏の詩の解題は、時に気づかなかったことを気づかせてくれるとても丁寧なものです。しかし、詩はあくまでも個人的な体験のようなもので、気に入ったフレーズが知らず知らずのうちに口をついて出てしまうところにその詩の真価があると竹蔵は思っているので、詩の解題ということ自体があまり意味のないもののように感じられました。子供の頃の国語のテストで、この詩のこの部分で作者は何を言おうとしているのでしょう?という出題に三択の答えがついていて、三択以外の感想を持って困ってしまったことを思い出しました。 やはり詩は声を出して読んで、気に入ったら暗唱して、たまに思い出す。そんなつきあい方が良いなあと思う竹蔵でした。 後半の講演会の話は、もう少し散文の解説が入っており、宮沢賢治の立ち位置が自然と都会、生と死、東京と地方という対比の中で解説されており、もう一度宮沢賢治を読んで見たいなあという気になりました。 竹蔵
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・成熟拒否。理想を曲げない青年。 ・科学と文学と宗教。 ・都市と田舎の中間地点。 ・自然。風景の中に精神的な意味を見つける。自然は人間に対し無関心。 ・スピード感。 などなど発見が多くあった。 何よりも詩を改めて音読してみる機会になって、よかった。
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賢治を読み始めて何時の間にか40年以上経ってしまった。「銀河鉄道の夜」にしろ、「土神ときつね」にしろ、詩にしろ、無数のその作品群をその時々に再読、再々読、再々々読をしてきた。こんなにも再読に耐えうる作家は、私の中では賢治ただ一人である。と、今初めてそのことを発見した。ちょっと驚き...
賢治を読み始めて何時の間にか40年以上経ってしまった。「銀河鉄道の夜」にしろ、「土神ときつね」にしろ、詩にしろ、無数のその作品群をその時々に再読、再々読、再々々読をしてきた。こんなにも再読に耐えうる作家は、私の中では賢治ただ一人である。と、今初めてそのことを発見した。ちょっと驚き。 池澤夏樹の賢治論は、この10年間で1番納得する賢治論だった。それは、一つに賢治と池澤夏樹の相似性に依る。科学者であると同時に詩人の心を持つ人、そして誠実で遠くに眼差しを持つ人。 そんな池澤夏樹が賢治を聖人や伝記の中で語りたくない、純粋に作品に即して語りたい(「生活よりも才能の方が大きかった人の場合、伝記を重視すると才能が生活のサイズまで縮んでしまう」)、とケンジさんと呼びかけながら、賢治の詩を語り出したのが本書の大部分を占める「言葉の流星群」である。 最初に1074番(1927.6.12)が選ばれた。全集の中にしかない詩である。けれども、とっても賢治らしい詩。流石である。 青ぞらのはてのはて 水素さへあまり稀薄な気圏の上に 「わたくしは世界一切である 世界は移らう青い夢の影である」 などこのようなことすらも あまりに重くて考へられぬ 永久で透明な生物の群が棲む 私たちも空を飛ぶ夢を見る。けれども、詩人の想像力はさらに軽く上まで登る。最も軽い元素である水素さえそこは少ない、「青ぞらのはてのはて」そこに棲む生物は何を考えるのだろう。 そこには確かに知的生命体はいるのだろう。しかし、あまりにも軽く重力は機能しない。だとすれば、形はないのだ。他に何もなければ彼らが「わたくしは世界一切である」と考えるのも当然。 さらに世界は「移らう青い夢」「影」とさらに軽みを増す。そしてそれを逆接でつなげてそれすらも「重くて考えられぬ」とこの生物を描くのである。 科学に裏付けられ、それすらも超える言葉の輝き。賢治の即興詩の中に、祈りにも似た思想が溶け込んでいた。いろんな再発見があった本だった。 2013年9月21日読了
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