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ガガーリン 世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で
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ガガーリン 世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で

ジェイミードーラン, ピアーズビゾニー【著】, 日暮雅通【訳】

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ガガーリン 世界初の宇宙飛行士、伝説の裏側で

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2013/07/22
JAN 9784309206264

ガガーリン

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2017/08/20

その人は祖国のみならず世界中が注目する英雄となった。人類 初の宇宙飛行を成し遂げ、無事に地球へ堕ちで来た男・ユーリー・ ガガーリン。 栄光の宇宙飛行士第一号は農民の息子であり、戦闘機乗りの パイロットだった。ある日、ソ連全軍のパイロットから選抜 された20人のなかに入った。 ...

その人は祖国のみならず世界中が注目する英雄となった。人類 初の宇宙飛行を成し遂げ、無事に地球へ堕ちで来た男・ユーリー・ ガガーリン。 栄光の宇宙飛行士第一号は農民の息子であり、戦闘機乗りの パイロットだった。ある日、ソ連全軍のパイロットから選抜 された20人のなかに入った。 さまざまな医療的な検査や精神的な実験を受け、1961年4月12日、 最終候補であるふたりが宇宙服を着せられてボストークの発射台 へと向かった。未知の世界である宇宙への挑戦権を手に入れた ガガーリンはいくつかのトラブルに見舞われながらも地球への 帰還を果たした。 人類初の有人宇宙飛行を成し遂げた男。それだけしか知らなかった。 そんなガガーリンの生い立ちから死までを綿密に綴ったのが本書 である。 ソ連崩壊後の不安定な時期に、ガガーリンの家族、宇宙飛行士仲間、 開発関係者等に話を聞き、鉄のカーテンの向こう側に厳重に隠されて いたガガーリンの姿を描いている。 茶目っ気があり、人好きのする青年はそのままでも有数な戦闘機 パイロットとして成長したのだろう。だが、運命は彼に宇宙へ 飛び立つチケットを用意していた。 生きて帰還できる保証もなかった有人宇宙飛行を成功させた時 から彼を取り巻く環境は大きく変化した。 フルシチョフ政権下でのガガーリンは祖国の偉大なる英雄である と同時に、ソ連の政治的プロパガンダにとっても重要な人物と なった。 しかし、ソ連共産党の広告塔としての役割は徐々にガガーリンの 精神を蝕んでいく。本人は再度、宇宙へとの希望を持っていた。 だが、偉大なる英雄を死と隣り合わせにはできない。 宇宙へ行くどころか、本来の仕事であった戦闘機に乗ることさえ も禁じられた。海外へ行き、会見をし、途切れることなく舞い込む 手紙に目を通し、政治家たちと共に国民の前に姿を見せる。 以前の生活へ戻りたいと、どれほど願ったことだろう。空を飛ぶ こと。それがガガーリンの唯一の願いだったのではないだろうか。 フルシチョフ失脚後、ブレジネフが国のトップに立ったことで ガガーリンを取り巻く環境も変わった。政敵であったフルシチョフ に寵愛されたガガーリンを、ブレジネフは敬遠した。 皮肉なものでこのときやっと、彼は本体の戦闘機乗りに戻ること ができるようになった。それなのに、彼と教官が乗った訓練機は 森林地帯の地面に激突し、青い地球を見た瞳は、再び地球を宇宙 から見る機会を永遠に失った。 このガガーリンの死について、いくつもの説があったことを 知らなかった。本書では何人かの証言を検証しているが、どれが 正しいかの判断は下していない。ただ、それぞれの証言の瑕疵を しているだけ。 それが余計に著者のガガーリンへの愛を感じさせる。34歳で 帰らぬ人となったガガーリンの生涯のみならず、ソ連・アメリカ の宇宙開発競争の合間に起きた事故等についても詳細に描かれて いる。 しかし、ソ連の管制システムの酷さったらないわぁ。当時は極秘 事項だったのだけれど、今じゃこうしてその拙さが暴露されちゃう んだものな。 本書で一番興味をそそったのはガガーリンのバックアップだった 第二の宇宙飛行士だったゲルマン・チトフの証言が得られている ことだ。第二の男の哀しさ・虚しさ・口惜しさもあるのだろうが、 やはり一緒に訓練を受けたガガーリンへの尊敬と愛情を感じた。

Posted by ブクログ

2015/02/01

人類史上初めて宇宙に行ったガガーリン。明るい田舎出身の青年が如何に宇宙飛行士になったのか、そして国家のプロパガンダに使われるようになっていったのか。冷戦時代のアメリカとソ連のライバル関係もよく分かる。

Posted by ブクログ

2014/12/09

今冬公開される映画で話題のガガーリン。それをきっかけに読んだのだが,彼の生涯だけでなく,ソ連の宇宙開発全般に関する情報が良い点悪い点含めて描き出されている好著だった。 同僚の宇宙飛行士(特に2番手のチトフ)との競争と友情,実験台として使われた無名のテスターたち,偉大な技師長コロリ...

今冬公開される映画で話題のガガーリン。それをきっかけに読んだのだが,彼の生涯だけでなく,ソ連の宇宙開発全般に関する情報が良い点悪い点含めて描き出されている好著だった。 同僚の宇宙飛行士(特に2番手のチトフ)との競争と友情,実験台として使われた無名のテスターたち,偉大な技師長コロリョフ,党上層部からの無理難題とそれのもたらした悲惨な事故(ニジェーリンの大惨事・コマロフの墜死),人類初の宇宙飛行を終えた後のストレス・飲酒・女性関係のごたごた,34歳で命を散らすことになった墜落の謎など,偉業の裏にあった諸事実に圧倒される。そしてあの社会主義体制下にあっても,人間はやはり人間的に生きてきたことにも気づかせてくれる。 分厚いベールの奥に隠されてきたガガーリンの実像を,ソ連崩壊後に綿密な取材によって明らかにしたのが原書の初版本。それが十数年の時を経て増補改訂され,ようやく邦訳されたのが本書である。 関係者への取材は,90年代後半にBBCのドキュメンタリー映画用に行われている。ソ連もKGBもなくなったとはいえ,歴史の慣性か人々の口は重く,話を聞くのに苦労は絶えなかったそうだ。分量の問題で映画には盛り込めなかった内容も収録。

Posted by ブクログ

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