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憲法を守るのは誰か 幻冬舎ルネッサンス新書
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憲法を守るのは誰か 幻冬舎ルネッサンス新書

青井未帆【著】

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憲法を守るのは誰か 幻冬舎ルネッサンス新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎ルネッサンス
発売年月日 2013/07/04
JAN 9784779060847

憲法を守るのは誰か

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2014/05/21

2012年12月の総選挙で自民党が圧勝。安倍晋三首相を筆頭とする自民党主導の下、日本国憲法をめぐる議論が活発になってきた。いままさに、私たち国民一人ひとりが憲法と真剣に向き合わなくてはならない時がきた。本書では、憲法とはどのような法であるか、そして自民党の憲法改正草案の問題点を分...

2012年12月の総選挙で自民党が圧勝。安倍晋三首相を筆頭とする自民党主導の下、日本国憲法をめぐる議論が活発になってきた。いままさに、私たち国民一人ひとりが憲法と真剣に向き合わなくてはならない時がきた。本書では、憲法とはどのような法であるか、そして自民党の憲法改正草案の問題点を分かりやすく解説する。(Amazon.co.jp) 先日、異業種交流会でお世話になっている弁護士の先生と話したときの出来事。自民党が出した憲法改正草案に大きな危惧を抱いていらっしゃるというお話を聞き、私は憲法を勉強したこともなく、ぼんやりとしか理解できないと伝えたところ、初心者向けの解説書ですのでどうぞと貸してくださいました。 読み進めてみると、専門用語は極力省かれており、噛み砕いて書かれていたのでとても読みやすかったです。日本国憲法の尊さ・素晴らしさが書いてあると同時に、国家権力を抑制し基本的人権を尊重する立憲主義憲法の考え方がよく理解できました。また、第9条(国防軍・集団的自衛権)・第13条(基本的人権)・第96条(憲法改正発議)などの改正草案の問題点などを説得力をもって解説してくれます。目次を以下にご紹介。 序 章 憲法の目的は人権を保障することにある 第一章 日本国憲法は立憲主義憲法である 第二章 憲法が保障する基本的人権 第三章 憲法は国の最高法規である 第四章 安全保障は人権の問題 第五章 暴走への懸念 終 章 いまこそ一人ひとりが、良識をフルに働かせる時 恐らく本著を読まなかったなら、今ニュースで話題になっている第9条の「集団的自衛権の解釈改憲」にも異を唱えなかったと思います。世論は「国は憲法を遵守しなければならない考え方」(解釈NG)と、「我が国の平和と安全のために憲法がある考え方」(解釈OK)に分かれているのですが、東アジア情勢が緊迫している中で、個別的自衛権だけで対応できない場合は、集団的自衛権を行使できたほうが、より安心できると思ったはず。しかし、このまま解釈改憲が進むと、今まで積み上げてきた憲法定義そのものを否定する行為にもなりかねません。憲法とは、国家百年の大計と言われるとおり、精緻な議論を論理的に積み重ねて、将来の為政者の権力を制限するもの。安部政権が進めているストーリーは、あまりにも国の最高規律である憲法を軽視しているという疑念を持ってしまいます。 そしてもうひとつ気になったのが、第13条(基本的人権)の改正草案。以下、比較しやすいように明記しておきます。 【日本国憲法第13条】 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 【自民党改正草案】 全て国民は、人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大限に尊重されなければならない。 実はこの条文が一番気になりました。「個人」の尊重は近代憲法の基本理念なのですが、改正草案は「個人」→「人」へと尊重する存在が変わっており、「公の秩序」という文言も追加されています。細かい話だと思いがちですが、これはとても大きな違いがあると書かれていました。もしかすると、「個人」よりも大きな対象としての「人」を尊重することで、個人の表現の自由を取り締まることが可能になる?「公の秩序に反している」と判断されれば、基本的人権は尊重されなくなる?改正草案の狙いが、反社会的集団への抑制を行い、国民が平穏に過ごせるためだと思いたいのですが、これも将来の為政者がコントロールできてしまう怖さを感じます。 本著を通じて、初めて憲法について考えることができたのですが、とても良い経験ができたと思います。なぜなら、今まで普通だと思っていた「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という3原則のありがたさを感じることができたから。恥ずかしい話ですが、何不自由なく生活できていたので、憲法について考える機会が逆になかったのかもしれません。この憲法改正問題については、マスコミも取り上げているとおり、次回総選挙の大きな争点になってくると思います。将来の日本の在り方を真剣に考えるためにも、一人でも多くの国民が興味を持ち、認識を深めることの大切さを感じます。

Posted by ブクログ

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