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あの子の考えることは変 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2013/06/14 |
JAN | 9784062775519 |
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あの子の考えることは変
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商品レビュー
3.5
45件のお客様レビュー
奇妙な23歳女子二人の同居生活を描いた、何ともヘンな物語でした。二人の言動が、とっても痛々しく〝ぶっ飛んでる〟印象なのですが、重さ・深刻さを軽々と超越したテンポの良さで、読みやすかったです。 劇作家・本谷有希子さんの本領発揮、といったところでしょうか。2009年作品で、後に...
奇妙な23歳女子二人の同居生活を描いた、何ともヘンな物語でした。二人の言動が、とっても痛々しく〝ぶっ飛んでる〟印象なのですが、重さ・深刻さを軽々と超越したテンポの良さで、読みやすかったです。 劇作家・本谷有希子さんの本領発揮、といったところでしょうか。2009年作品で、後に芥川賞を別作品で受賞されますが、本作も同賞候補になってます。筆力あってこそなのでしょう。下ネタ満載ですが、真剣さ故に滑稽でもあります。 自分の存在証明にこだわったり、自意識過剰でいろいろと劣等感をもってもがき苦しんだりしている状態は、ある意味(特に若者にとっては)普通だと思います。 ただ、承認要求の内容や度合い、その鬱屈さや毒の吐き出し方によって、他人からは「変」と受け止められるのでしょうね。そういう意味で、本書の女子二人に共感できるか否かは、分かれる気がします。なにせ本書の女子は特異で‥。 社会からの疎外感や孤独に向き合う辛さ、彼女たちのそれらの痛みと共闘する様子からは、不思議と疾走感と鮮やかささえ感じられる、絶妙のバランス加減でした。 ひどく痛い話だったのですが、明るい未来を感じさせるラストに救われ、二人の将来を応援したくなりました。
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アイデンティティはGカップの胸しかない巡谷と、自分の体臭を必要以上に気にする日田の奇妙な友情。世間の感覚から外れている二人は、罵倒しあいながらも互いには自分を曝け出して許し合ってたりもする。ズレにズレたふたりのラストの暴走っぷりが面白くて、好みが分かれそうだけど個人的にすごく好き...
アイデンティティはGカップの胸しかない巡谷と、自分の体臭を必要以上に気にする日田の奇妙な友情。世間の感覚から外れている二人は、罵倒しあいながらも互いには自分を曝け出して許し合ってたりもする。ズレにズレたふたりのラストの暴走っぷりが面白くて、好みが分かれそうだけど個人的にすごく好きだった。
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Gカップのおっぱいをアイデンティティのよりどころとしている巡谷と、彼女の部屋に居候しており、自己臭恐怖症などの妄想に悩む日田という、二人の女性の物語です。 妄想全開の日田にくらべると、比較的常識人にも思える巡谷ですが、彼女もセフレの横ちんに執着するようすや、日田が「グルーヴ先輩...
Gカップのおっぱいをアイデンティティのよりどころとしている巡谷と、彼女の部屋に居候しており、自己臭恐怖症などの妄想に悩む日田という、二人の女性の物語です。 妄想全開の日田にくらべると、比較的常識人にも思える巡谷ですが、彼女もセフレの横ちんに執着するようすや、日田が「グルーヴ先輩」と呼んでいる躁状態に入るなど、両者ともに自分自身の生きづらさをかかえ込んでいます。二人の生きづらさの中心に存在しているのが、日田の妄想のなかでダイオキシンによってこの街に人びとを狂わせていく、清掃工場の巨大な煙突であり、いわば「不在の中心」となってストーリーが進んでいきます。 やがて日田の口から、清掃工場が移転する計画であることが告げられ、日田の妄想につきあっていた巡谷だけではなく、日田自身もまた、中心が「不在」であることに気づきいていたことが明らかになります。物語の最後で、二人は工場の煙突をのぼり、巡谷は「グルーヴ先輩」の力が消えかかっていることを自覚しながらも、日田のあとを追いかけ、煙突のてっぺんをめざします。このラストの展開は、たたみかけるようなスピード感があって一気に読ませるような力をもっています。もっとも物語の構造に目を向けるならば、コンプレックスがアイデンティティの中核になっており、そこから脱することのできない二人の女性の生きかたになんの変化ももたらされていないということになるのかもしれませんが、物語をぐいぐい推し進めていく著者の力とあいまって、彼女たちの生きかたの示す「強度」のようなものが感じられました。
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