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調律師
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2013/05/24 |
JAN | 9784163821603 |
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調律師
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商品レビュー
3.7
31件のお客様レビュー
2023年10月14日 音楽ものが好きなので。 調律師の専門の部分や、脳MRIの部分はさらっと読み飛ばしてた。 音に色が見えるってステキ。 人の持つオーラが見える人を知っているから、音の色というのも信憑性ありと思っている。 どちらか私にもその能力があればいいのに。 あの地震を思い...
2023年10月14日 音楽ものが好きなので。 調律師の専門の部分や、脳MRIの部分はさらっと読み飛ばしてた。 音に色が見えるってステキ。 人の持つオーラが見える人を知っているから、音の色というのも信憑性ありと思っている。 どちらか私にもその能力があればいいのに。 あの地震を思い出してしまった。余震で平衡感覚無くして、歩道で転び、顔面を怪我してしまったこと。 連作のテーマがずれたと、著者があとがきで述べていたが、この大きな出来事のすぐ後でそれも当然、ましてや、故郷のこととなれば避けられない地震のことだったと思う。 でも、最初のテーマ、干支もひとまわりしたことだし、そこに戻って書いて欲しい、読みたいなと思う。
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鳴瀬玲司は、20歳の若さでピアニストとしてデビューし、華々しい活躍をしていた経歴を持つ調律師。 彼には、音を香りとして感じる『臭聴』とでも呼ぶべき能力があった。 しかもそれは、亡き妻の持っていた能力。 玲司自身は、『色聴』=音に色彩を感じる能力を持っていたのだが、不運な自動車事故で、同乗していた妻と演奏者としての未来を共に失ったとき、さらに『色聴』と引きかえるようにして『臭聴』の能力を得たのだった。 亡き妻の父であり、元々玲司のコンサートのピアノの調律を請け負っていた調律師、鷹栖の事務所で調律師として働き、さまざまなピアノと演奏者と関わる日々の中で、妻の能力がなぜ自分に宿ったのか、これからの自分はどう生きていくべきかを模索していた玲司は、仙台のコンサートホールで東日本大震災を経験する。 ずいぶん前に新聞の書評で見て、たまたま出先の図書館で貸出。熊谷達也さん、初読。 作家本人もあとがきでふれているように、連作短編集でありながら、途中からがらりと作品の方向が変わっているけれど、ご本人がこれでいいと言い切っている以上、そのまま読む。 実際、アンバランスではあっても、文章が巧みなのか、全体としてそれほど悪くない、と感じた。 震災前の、いかにも連作らしい、玲司の喪失したものとその後の変化を辿る物語。 一転して、震災の後は、非現実感そのままに、物語の形はほとんどない。 妻の遺品と『臭聴』を失くし、初めて“普通の感覚”しか持たなくなった玲司の心もとなさ、復興途上の町の子供たちに届けられたピアノ、玲司の演奏を通して伝わる音楽の力など、『喪失』『不安』『再起』『希望』をイメージさせる出来事を並べたような。 これだけ色々盛り込んでくると、共感覚についての謎解きや、亡き妻との再会、妻に似た義妹とのことなどが、むしろ余分なくらいに思った。 そして…さらにどうでもいい些末なことだけれど、章ごとのタイトル文字が、私には無神経すぎると思うほどに大きくて、落ち着かなかった。 え、普通の大きさにしてよ…と毎回気持ち悪くて。 共感覚なんてスゴイものではないけれど、装丁や書体に、意外に影響されていることを発見したのでした。 そうそう、共感覚については何となく予備知識があったのは、『火星の人類学者』という本で読んでいたからだった。 身近に、文字に色がついて見える知人もいる。 自分の感じているこの世界のあり方を、全く違う感覚で感じている人がいる。足りなかったり、多かったり。それを伝える方法は…やっぱり言葉になってしまうのか…
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特殊な才能を持った調律師のお話。連載中に起こった東日本震災。それで作品の流れが変わった。 この震災があったからか、物語に重みが出ているような気がする。
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