ライフルバード 機動隊狙撃手

深見真(著者)

• 販売会社／発売会社: 角川春樹事務所
• 発売年月日: 2013/04/26
• JAN: 9784758412179

商品レビュー

2020/02/11

会社の人から薦められて読んでみました。
一つの銀行立てこもり事件を皮切りに様々な真相が分かっていき、やがて壮大な問題へと発展していきます。
事件に疑問をもった刑事・犯人を狙撃した警察の狙撃手・犯人の正体に疑問をもったある女性の3人が、事件の真相へとたどりついていきます。
一つのことが判明したら、すぐに次、また次へと程よいリズムで読み進んでいくので、テンポが良かったです。次々と事件が明るみになるにつれて、次はどうなんだろう、次はどうなるんだろうと興奮させてくれました。ただ、途中から壮大になった瞬間、これって事件解決するの？と思いました。
表面的には解決しますが、根っことなる問題が未解決なせいかスッキリ感が否めませんでした。

雰囲気としては、ミステリーながらもアクション映画を見ているようでした。特に後半の方の対決シーンは、緊迫した緊張感が文章でも表れていました。交互に二人の視点が短的に書かれているので、スリリングでした。もうページが止まりませんでした。
また戦闘シーンでは、張り詰めた緊張感でありながらもスタイリッシュに書かれていて、上質な映画を見ているような感覚でした。

2015/12/27

熊本県警の狙撃手・大谷浩二は銀行強盗犯・桧山幸徳を射殺するが，平田香織から父の森永信三ではないかとの通報があり，不可解な事実が明るみ出る．大きな組織が背後で動いて小さな村を乗っ取った可能性を，公安刑事の伏見芳樹，大谷，平田が探る．銃に関して詳細な記述が楽しめた．米軍やカルト集団などが出てきて，奇想天外な内容だったが一気に読破した．

2013/05/27

　"機動隊に射殺された銀行強盗は父かもしれない…!?"
　彼氏のDVに怯え、会社の仕事では閉塞し、ストレス発散はルームランナーでのジョギングと週末のパチンコ…30才のOL平田香織を打ちのめす驚愕の報道から物語は始まる。

　読者の予想の斜め上を行く筋書きに驚かされる展開と、息をのむ銃撃シーンの描写に作者の本領を見ることが出来る。

　欲を言えば、30才になるヒロイン平田香織の感情の機微を、もう少し丁寧に描いても良かったのではないか。