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鏡 新潮文庫
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鏡 新潮文庫

源氏鶏太(著者)

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鏡 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1983/12/01
JAN 9784101118062

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2009/03/29

さまざまな事業に手を出しては失敗して老境を迎えた父。若く美しく派手好きな義母。無気力と虚栄心に支配された家庭に23歳の宮本京子は絶望し反発する。だが、彼女の恋人の転勤を機会に言い寄ってくる課長、同僚の婚約者と関係していたハイミス、みな親たちと同じエゴイストばかりの大人の世界。失...

さまざまな事業に手を出しては失敗して老境を迎えた父。若く美しく派手好きな義母。無気力と虚栄心に支配された家庭に23歳の宮本京子は絶望し反発する。だが、彼女の恋人の転勤を機会に言い寄ってくる課長、同僚の婚約者と関係していたハイミス、みな親たちと同じエゴイストばかりの大人の世界。失意の中、旅に出た彼女を待っていたものは……。気丈な娘の迷える青春を描く長編。 ----- 京子の母は昔に亡くなり、事業に失敗してばかりの父は義母を迎え入れて新しい家庭を築く。 しかし彼女のなかで父は亡くなった母のものでなければならない、そして亡くなった母ののち、自分のものでなければならない、というエゴイズムが芽生え、父、そして、義母に対して些細な嫌がらせを実行する。亡母の写真を立ててみたり、写真を引き伸ばして部屋に張ってしまったり。 そして、付き合っていた(転勤の前日に初めて接吻を交わしたという仲の)男性の転勤が訪れ、会社の課長から言い詰められ、新入社員が入って来たり、同僚が結婚するということを聞かされたりと、些細なことの積み重ねがどんどん彼女のなかを蝕んでいくような気がした。その侵食から逃れるようにして、付き合っていた男性の転勤先に行くも、そこで妖しい確信を付き、人の家を転々としながら、自分のした事のお詫びと、自分の気持ちの整理を付けていく様は、まるで迷い猫のようだと思った。 幸せはちょっと手を伸ばしたところにひょっこりとあるのかもしれない、と思った。 (2009.03.29)

Posted by ブクログ

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