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魔虐の診察室 人妻女医の長い夜 マドンナメイト文庫
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魔虐の診察室 人妻女医の長い夜 マドンナメイト文庫

阿澄慎司【著】

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魔虐の診察室 人妻女医の長い夜 マドンナメイト文庫

定価 ¥712

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 マドンナ社/二見書房
発売年月日 2013/04/12
JAN 9784576130507

魔虐の診察室

¥440

商品レビュー

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2015/04/13

小説として良く練られているが官能要素は少し古臭いか

新人作家のデビュー作といった位置づけだが、発売より間もなく2年を迎える現時点(2015年)まで次作が出ていないこともあり、おそらく既出作家の別名義ではなかろうかと勝手ながら推測するところである。それだけデビュー作らしからぬ小説としての構成の妙を感じるからだが、適度な分かりやすさで...

新人作家のデビュー作といった位置づけだが、発売より間もなく2年を迎える現時点(2015年)まで次作が出ていないこともあり、おそらく既出作家の別名義ではなかろうかと勝手ながら推測するところである。それだけデビュー作らしからぬ小説としての構成の妙を感じるからだが、適度な分かりやすさで読み手を誘う伏線とその回収にはそつがなく、心情面もしっかり盛り込んだ展開やオチとしての結末もパンチが効いている。必要な要素がほぼ網羅された凌辱作品としてもオーソドックスな良さは感じるところである。 ただ、初期設定にイマドキらしさがあまり感じられない。ヒロインの人妻女医を辱めるのは夫の従兄弟にあたる中年男だが、ブルジョアなセレブへの妬みと自らの境遇への卑屈な下等意識が綯い交ぜになったドス黒い感情を吐き出すような責め方を古き善き凌辱っぽさを漂わせていると感じるか、何だか一昔前の古臭い凌辱のように感じるかで印象も変わるであろう。 女医にしても育ちの良さから従兄弟の振る舞いを嫌悪するものの、恫喝にも似た態度に出られると弱いエリートらしさがあり、そこにつけ込まれてズルズルと従属させられる展開になっているのだが、そのエリートらしい自分もまた深層では嫌悪していたような、そんな自分を否定することが描かれており、それが官能的に堕ちることの骨子ではありながら逆にそこまで自分を卑下しなくとも、という気にもなってくるところである。 そんなネガティヴな心理が交互に描かれていくことで官能場面にすんなり入り込めなかった部分があったことは否めず、何よりエリートを貶めるために罵倒の浴びせ倒しを繰り返す責め方が個人的には馴染めなかった。 また、全4章という構成は各章のボリュームに特徴があって、始まりの第一章が34頁、ナースのサブヒロインも出てくる姦計の第ニ章は26頁なのに対して本格的な凌辱シーンが描かれる第三章は90頁もあり、さらに陥れて諦観含みの完堕ちへと至る第四章も93頁ある。前半の2章でお膳立てして後半の2章でがっつり描くという構成ではあるのだが、実質的には最初の凌辱となる第三章と堕としのクライマックスと言える第四章との間にある1ヶ月という期間に施された責めがさらっと触れられるのみでは堕ちていくというスムーズさが欠けてしまい、あまりバランスが良いとは言えない。このペース配分にも一考の余地があったように思えてならないところである。

DSK

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