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ハゲに悩む 劣等感の社会史 ちくま新書
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ハゲに悩む 劣等感の社会史 ちくま新書

森正人【著】

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ハゲに悩む 劣等感の社会史 ちくま新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2013/04/10
JAN 9784480067128

ハゲに悩む

¥220

商品レビュー

3.2

8件のお客様レビュー

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2013/10/14

「ハゲ」ということが社会の中でどう扱われてきたか。 その印象、治療法、原因究明の歴史など。 頭がいい人はハゲるだとかなんとかいうポジティブな?議論もあったらしいが、やっぱりどこかコンプレックスを抱き続けてきたのだなー。

Posted by ブクログ

2013/09/02

脱毛・薄毛・禿頭周辺のあれこれである。 タイトルはなかなかのインパクトだが、中身は淡々とおとなしめで、さらさらっと読める。「劣等感の社会史」という副題から、広く身体的コンプレックス全体に通じていく話なのかと思ったのだが、そこまで突っ込んだ印象はない。 見返しの内容紹介を要約する...

脱毛・薄毛・禿頭周辺のあれこれである。 タイトルはなかなかのインパクトだが、中身は淡々とおとなしめで、さらさらっと読める。「劣等感の社会史」という副題から、広く身体的コンプレックス全体に通じていく話なのかと思ったのだが、そこまで突っ込んだ印象はない。 見返しの内容紹介を要約すると、古来は聡明さや頼りがいの象徴でさえあった薄毛・禿頭がコンプレックスの対象となった背景を探る、ということなのだが、変遷の理由にまではたどり着かない(あるいはそこは目的地ではなかったということなのかもしれないが)。 新聞・雑誌の広告や記事から、時代ごとに禿頭がどのように捉えられ、そしてどのような方針の商品が売り出されてきたかを追っており、それはそれで事実としては興味深い。時代の空気も感じさせる。 戦略的には隠すか、抜けるのを防ぐか、生やすか、あたりに大別されるのだろうが、脱毛予防・養毛に関しては、少なくとも本書に紹介されているものでは、まだおまじない+αのものが大半である印象だ。 これはこれで、おそらくかなりお金を掛けて研究開発努力がされているはずなので、科学的な視点からの本が出るのなら興味深い話がありそうではある。 先に挙げた3つのほか、というか、3つを超える最強のものは、おそらく「気にしない」だろう。「気にしない」のさらに上を行く、「笑い飛ばす」というのもある。 また一方で、近年ではファッションとしての一面も大きくなっている。 ホルモンとの関係(これは当然あるのだろうが)から、性欲と結びつけられることもある。感覚的にはそうなのであろうけれども、感覚だけで根拠が薄いよなぁ・・・。この他にも、例えば、考えすぎるとハゲる、だから頭のいい人はハゲるのだ、といった、感覚的にはそうかもしれないけど、根拠あるのか?と言いたくなる話(いや、著者がそう主張しているわけではないのだが)が多く、「うーむむむ、なんだかなぁ、それは」と思いつつ読む。 でもそういった感覚的なところを振り飛ばせないところが、そもそも揶揄の源になっているのだろうか・・・? 身体的コンプレックスのややこしいところは、傍目からよくわかる一方で、本人の努力でどうにもならない部分があるから、なのかなぁ・・・? 「むーん・・・?」というもやもやはすっきりはしないが、へぇぇと思うネタがあれこれあって、なにがしか、考える材料をくれる本ではある。 *センシティブな主題なので、もしもご不快の向きがあればご容赦願いたい。 *『犬の伊勢参り』に、僧形のものは(僧侶でなくても)参拝が許されなかった時期があったという話が出ていたが、本書でも触れられていた(仏教がどうこうというよりも、僧侶が葬礼と結びつけられていたためであるようだ)。禁忌もいろいろだ。 *滋賀に琵琶法師・蝉丸(百人一首の「これやこの」を詠んだ人)を祀る神社がある。この分社が東京・王子にあるのだが、ここに「毛塚」というのがあるという。逆毛に悩む姉のために、蝉丸が鬘を作らせたという伝承があって、蝉丸は「髪の祖神」と呼ばれ、理容・美容・かつらの業界関係者の信仰を集めているのだそうだ。本書で初めて知りました。ちなみに蝉丸姉弟の話は能にもなっているらしい。 参考URL: All About「王子で見つけた髪とカツラの神社」 http://allabout.co.jp/gm/gc/77030/ 参考URL: The 能 com「演目事典:蝉丸」 http://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_057.html

Posted by ブクログ

2013/08/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

森正人『ハゲに悩む 劣等感の社会史』ちくま新書、読了。切ない悩みについての言説を詳細に検討するまじめな社会史。著者はハゲの劣等感をハゲに起因する特殊なものと規定せず、チビやデブと同じく社会性を帯びたものと捉え(頭髪への不安の公共化)、その位置づけの変遷を詳論する。 本書は週刊誌におけるハゲについての言説、頭髪産業の歴史を振り返る。ハゲに対するコンプレックスは私的な領域から「公的な問題」へと転換するなかで、人はハゲに悩むことになる。身体的な不安感や劣等感は、社会的に生成されるのだ。 「標準や基準値は最初から存在するものではなく、ある時代のある社会のなかで作り出され、広く共有されている」との冒頭の指摘は、ことハゲだけに限定される問題ではない。

Posted by ブクログ

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