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廣津柳浪集 明治文學全集19
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 1965/05/11 |
JAN | 9784480103192 |
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廣津柳浪集
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幕末の頃生まれ、1928(昭和3)年に68歳で没した広津柳浪の作品集。デビュー作は珍妙なものだが1887(明治20)年に新聞発表。本書で最も新しい作品は1905(明治38)年。 永井荷風は19歳の頃広津柳浪に教えて貰いに行ったことがあり、柳浪との合作名義での習作も残っているら...
幕末の頃生まれ、1928(昭和3)年に68歳で没した広津柳浪の作品集。デビュー作は珍妙なものだが1887(明治20)年に新聞発表。本書で最も新しい作品は1905(明治38)年。 永井荷風は19歳の頃広津柳浪に教えて貰いに行ったことがあり、柳浪との合作名義での習作も残っているらしいが、さほど長く付き合わずに去ったのか、その後の消息がよく分からない。 現在の視点から漱石などの「明治文学」に広津柳浪の作品を置いて眺めてみると、確かに古い感じはする。例えば為永春水のような江戸戯作者と、明治文学との間の中間ぐらいに位置しそうなイメージだ。 文章表現は悪くない。良いとこともしばしばあるようだ。人物の会話を書くのが得意なようで、むしろ会話によってストーリーが進展していくという、近年のエンタメ小説の作法に近いところもある。 物語性の強い小説群で、筋が面白くなってきて結構引き込まれるように読んだ。 柳浪の作風は当時「悲惨小説」「深刻小説」などと呼ばれたそうで、かなり貧しい層の庶民を登場させ、大抵は悲劇的ななりゆきに終わるので、そんな感じは当時は珍しかったようだ。とはいえ、私の目から見るとエミール・ゾラほど破滅的・破壊的な文学でもなく、そこに大きなパワーは感じなかった。 が、割と読んで面白い作品が多かったと思う。特に「八幡の狂女」などは手に汗握るエンタメ作品と言っても良い。 もっとも、しばしば会話文などがやたら「くどく」なってしまうクセがあり、そこは良くなかった。
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