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人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派、語る
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人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派、語る

舟越美夏【著】

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人はなぜ人を殺したのか ポル・ポト派、語る

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 毎日新聞社
発売年月日 2013/03/02
JAN 9784620321745

人はなぜ人を殺したのか

¥1,430

商品レビュー

3.6

8件のお客様レビュー

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2016/08/16

カンボジアの歴史は常にフランス・米国・中国などの大国、そしてベトナムという強い隣国の思惑に翻弄されてきた。純粋なカンボジア人がカンボジアの真なる独立のために闘争した結果は彼ら自身に悲劇をもたらしてしまった。そんな歴史の証言者たるポル・ポト派の元幹部が語る言葉は事実が正しいか否かだ...

カンボジアの歴史は常にフランス・米国・中国などの大国、そしてベトナムという強い隣国の思惑に翻弄されてきた。純粋なカンボジア人がカンボジアの真なる独立のために闘争した結果は彼ら自身に悲劇をもたらしてしまった。そんな歴史の証言者たるポル・ポト派の元幹部が語る言葉は事実が正しいか否かだけでなく人間とは生来罪深きものなのかと考えさせられました。 本文よりヌオン・チアの言葉「真実はあっても、正義は存在しないことも私は分かっている。」この言葉こそが歴史を知るということだと私は思いました。

Posted by ブクログ

2015/02/18

カンボジアのポルポト派にインタビューした本である。 なぜ殺したのか、という問いは 結局迂回されてしまうが、 それは殺したくて殺しているわけでもないからだ。 我々は動物ではないからこそ このように人をほとんど無作為に殺す。 今すぐに何かかたちになることを言おうとすれば 的外れ...

カンボジアのポルポト派にインタビューした本である。 なぜ殺したのか、という問いは 結局迂回されてしまうが、 それは殺したくて殺しているわけでもないからだ。 我々は動物ではないからこそ このように人をほとんど無作為に殺す。 今すぐに何かかたちになることを言おうとすれば 的外れになってしまうだろうから、それ以上はやめておく。 本の評価としてはとても真摯に向き合った力作だと思う。 日々を生きることの楽しさが、 それを振りまくことが戦争状態にない人間の持つ 最大の武器だというなら、レビューは書かないとあかんなと思わされました(苦笑

Posted by ブクログ

2014/12/28

カンボジア。東南アジアでもっとも最近まで内戦が続いていた国。僕が初めて行ったのは90年代の終わりだったと思うが、その時は内戦終結からまだ日が浅く、タイ国境からシェムリアップへの道はまだ地雷が埋まっていると脅された。内戦中の92年に始まった国連の暫定統治で、陸上自衛隊が初めて海外派...

カンボジア。東南アジアでもっとも最近まで内戦が続いていた国。僕が初めて行ったのは90年代の終わりだったと思うが、その時は内戦終結からまだ日が浅く、タイ国境からシェムリアップへの道はまだ地雷が埋まっていると脅された。内戦中の92年に始まった国連の暫定統治で、陸上自衛隊が初めて海外派遣され、選挙監視団に参加した文民警察官が攻撃を受けて殉職するなど、日本でも当時大きなConcernだったのは記憶にある人も多いと思う。 本書は多分世界的にも珍しい、存命中のポル・ポト派の最高幹部へのインタビューを中心としたノンフィクション。インタビュー出来る人の数も限られるが、言い訳に終始する人、今でも信念を持っている人、それぞれの言い分に唸らされるものがある。浮かび上がるのは、クメール・ルージュはそのスタート時点において余りにも純粋無垢に独立カンボジアの夢を信じすぎた、言い換えれば幼稚に過ぎたこと、それがそのまま権力を掌握し、しかし国家としての体をなす能力は無く、お互いに猜疑心に駆られた結果が虐殺へとつながっていった過程。そして何より、その土壌を作ったのは、旧宗主国であるフランス、そしてアメリカ、ベトナム、中国、という関係諸外国が、究極的には自己都合で各勢力を支援し蹂躙し、国を荒廃させた事実。日本もその責任と無縁ではいられないのだ(当時ポル・ポト派を国家承認した事実がある)。 この10年間、カンボジアは韓国への経済依存度が高く、その結果労働搾取や両国間の婚姻による人権侵害など、様々な問題を引き起こしている。日本もユニクロ始め、安価な労働力を利用している企業は多い。今は東南アジアの海辺へのルートを模索する中国が経済的影響力を強めていて、プノンペンを中心にプチバブル的な様相を引き起こしているという。どこの国の個人がそれぞれそこで何をしようと自由ではあるが、カンボジアが1000年近く他国に蹂躙され続け、今もまだその過程にあること、やりようによってはそれに荷担することになる事実を知らないまま浮かれるのは滑稽だ。 カンボジアにまともな国家が成立していたのは、12世紀のアンコール朝まで遡らなければならない。13世紀に入り元に侵攻されて以来、数百年の長きにわたり隣国タイのアユタヤ朝や清朝に蹂躙され、19世紀にフランスに植民地化され、それが21世紀に入る直前まで続く内戦へとつながった。2013年に再選された首相のフン・センは、元はと言えばクメール・ルージュ。そういう意味では、カンボジアはまだ、真の意味での独立は果たしていないと、僕は思う。 余談だが、カンボジアは隣国のタイやベトナム、ラオスに比べて、「ローカルの食でうまいものが少ないよね」というのが通説。何度か行っている僕としても否定しがたい部分が有るが、上記の歴史もその理由のひとつなのかな、と。

Posted by ブクログ

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