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一私小説書きの日乗
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2013/02/27 |
JAN | 9784163818306 |
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一私小説書きの日乗
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商品レビュー
3.8
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無頼派とは誰が呼んだか、西村賢太がそれかは分からぬが、しかし、小説家にはかくの如くあって欲しいと思う自分もいる。日々の徒然、西村賢太の私小説ではなく、本著は、西村賢太その人の日記である。小説と何が違うのかというと、登場人物や出版社やテレビ番組が実名。当人の振る舞いが小説よりかは、...
無頼派とは誰が呼んだか、西村賢太がそれかは分からぬが、しかし、小説家にはかくの如くあって欲しいと思う自分もいる。日々の徒然、西村賢太の私小説ではなく、本著は、西村賢太その人の日記である。小説と何が違うのかというと、登場人物や出版社やテレビ番組が実名。当人の振る舞いが小説よりかは、ややソフト?東日本大地震直後からの記録だ。 買淫、酒、煙草。執筆、入浴、ビバリー。ビバリーとは、高田文夫の名が出てくるので、ラジオの事だろう。夜な夜な出版社の接待飲みやら、可哀想に、時々諍いの対象となる新潮社の編輯者。新宿の文壇バー風花、そこでの勝谷雅彦とのトラブルも語られる。 無頼派は遠目に見たり、作品を読む分に良いが、近くの人は大変な事もあったろう。行儀がよくて可愛げもあるが、妙に導火線が短くいつ爆発するかわからない。執着と無頓着、自然体や野生と律儀の狭間に愛嬌が同居するような作家だった。22年逝去。死因は心疾患との事だが、本著を読めば、健康など気にしない生き様が見える。惜しみつつ、合唱。
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芥川賞作家による日記。テレビでもお見掛けしていた著者、2022年2月に亡くなられた際にニュースで拝見していましたが、著作を読むのは初めて。しかも王道の『苦役列車』等でなく日記から入るのはどうだろうと思いつつ…。 内容自体は本当に日記で、事実の羅列+感想に近いです。ただそこから著...
芥川賞作家による日記。テレビでもお見掛けしていた著者、2022年2月に亡くなられた際にニュースで拝見していましたが、著作を読むのは初めて。しかも王道の『苦役列車』等でなく日記から入るのはどうだろうと思いつつ…。 内容自体は本当に日記で、事実の羅列+感想に近いです。ただそこから著者の人柄が見えてくるのが面白い。 まぁ因数分解すれば、可愛らしい人とも言えるんでしょうが…業務上お付き合いが必要な編集者は本当に大変だなぁとも思いました。 例えば、自作の映画化においても「すべてを委ねた上で、客観的に完成を待ちたい」とコメントし、「原作者一切不介入」と伝えたにもかかわらず、打合せに呼んでもらい、脚本のシリアルナンバーも「なるたけ若い番号を」と要望して送ってもらい、最後には作品をけなすと…。 あと、酒場でトラブルになるのは著者の声が大きいからなんですかね。芥川賞を受賞され、ラジオやテレビに出始めて、憧れの人にも会えて…と良い時期なのに、無頼派な感じは変わらなかったんだなぁと。 日記だからこそ、「あぁ、あの時こうすべきだった」的な後悔があけすけに書かれているのはちょっと共感。居酒屋でのサワーの注文ひとつで「もの書きの端くれたる自分が率先して口にすべきだったはずである」と後悔するのはわかる気がします。 本著、読んだ誰もが感じたと思うんですが、著者の暴飲暴食が凄い(笑 「缶ビール一本、宝一本、宅配寿司三人前」を深夜に1人で平らげる訳で、「宝一本」って缶チューハイじゃなくて25度の焼酎の720ml瓶なので尋常じゃありません。これを日によっては一本半飲み、体調が悪い時は「熱燗五合を呑んで、早々に寝る」もう酒が好きとかそういうんじゃないんだろうなと。 視座が全く違う方の日常を垣間見た気になれる、というのは面白いのではないかと思いました。
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2011年3月から一年余の日々の記録。徹底的に自己からの眺めに徹した一人の作家の生活と意見がここにある。静謐で刺激的な一冊。
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