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反乱する都市 資本のアーバナイゼーションと都市の再創造
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反乱する都市 資本のアーバナイゼーションと都市の再創造

デヴィッドハーヴェイ【著】, 森田成也, 大屋定晴, 中村好孝, 新井大輔【訳】

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反乱する都市 資本のアーバナイゼーションと都市の再創造

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 作品社
発売年月日 2013/02/06
JAN 9784861824203

反乱する都市

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商品レビュー

3.3

3件のお客様レビュー

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2018/07/15

資本のダイナミズムを理解するためには「アーバナイゼーション」という観点が必要。資本主義の論理による搾取と蓄積の場としての都市を本来のコモンズとして、取り戻す必要がある。 国内でも都市は資本の蓄積の手段として重要な役割を果たしていて、東京への一極集中はその代表例だろう。一方で資本蓄...

資本のダイナミズムを理解するためには「アーバナイゼーション」という観点が必要。資本主義の論理による搾取と蓄積の場としての都市を本来のコモンズとして、取り戻す必要がある。 国内でも都市は資本の蓄積の手段として重要な役割を果たしていて、東京への一極集中はその代表例だろう。一方で資本蓄積の効率が悪い地方は見捨てられ、荒廃しつつある。 世界的に見て周辺部に貧困層が集まる都市構造と日本の都市はかなり異なるため、都市を取り戻す主体は誰なのか、いかにして集結して対抗していくのか、という議論が必要かなと。 階級闘争の主役としてのプロレタリアートという層が希薄になっている現在、都市という場で進行する独占と搾取に対抗するためにどうするか、が大きな問題。

Posted by ブクログ

2014/10/07

 新自由主義社会の構造を都市空間の形成過程の観点から分析し、その都市自体が抱える矛盾の中から反新自由主義・反資本主義の運動が発生する条件を模索している。  要点は企業・職場単位の労働運動はもはや再生不能で、都市コミュニティを単位とした非正規・未組織労働者や家内労働者(主婦など)...

 新自由主義社会の構造を都市空間の形成過程の観点から分析し、その都市自体が抱える矛盾の中から反新自由主義・反資本主義の運動が発生する条件を模索している。  要点は企業・職場単位の労働運動はもはや再生不能で、都市コミュニティを単位とした非正規・未組織労働者や家内労働者(主婦など)を包含する闘争主体の立ち上げが必要である、ということに尽きる。この点はすでに他の論者(たとえばアントニオ・ネグリ)も繰り返していることで目新しさはなく、また懐疑主義的傾向から具体的な戦略・戦術は提示されていない(富裕層を含む都市住民の生殺与奪を実は握る流通・輸送産業の労働者の組織化がカギを握っていることは示唆されているが)。  日本に引き付けてみるならば、職場・業種を超えた個人加盟型労組コミュニティ・ユニオン(たとえば「首都圏青年ユニオン」のような)や、生活困窮者への伴走的支援活動(たとえば「自立生活サポートセンターもやい」のような)が、まさに都市を地盤とするオルタナティブな抵抗主体として存在しているが、ハーヴェイが想定するような革命運動からは程遠い。改良主義は必ず資本の権力に取り込まれるという本書の命題に従えば、日本には全く希望がないという結論にならざるを得ない(実際、ウォール街占拠運動に始まり全世界に広まった反グローバリズムデモは、日本には全く波及せず、3・11以後の反原発運動はむしろ「消費者」としての中産階級主体で資本主義自体への変革の契機を含んでいない)。しかも、疎外された不安定・不定形な人びとを捕えているのは、反貧困運動でもユニオンでもなく、「在特会」のような国家権力と一体化したマイノリティ迫害運動の方である。  理論的なたたき台として本書は同著者の他の著作同様有用だが、実践的な方法論としては物足りなさが残ったと言わざるを得ない。

Posted by ブクログ

2013/05/11
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D・ハーヴェイ『反乱する都市 資本のアーバナイゼーションと都市の再創造』作品社、読了。社会変革への可能性を「都市」と「資本」の関係から提案する一冊。資本が運動するには、点と点が繋がるだけでは不可能だ。トータルな空間としての「都市」に注目せざるを得ない。 従来のマルクス主義は、抽象して資本主義の構造を読み解いたが複雑さを割愛した。複雑さに居直った新自由主義は、権力と企業家が「都市の権利」を独占した。「都市の権利」を普段に取り戻すこと。そして近年の選挙運動にその萌芽がある。新しい社会変革論。

Posted by ブクログ