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こんこんさま 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2013/01/10 |
JAN | 9784309411958 |
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こんこんさま
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商品レビュー
2.8
14件のお客様レビュー
酒井さんの表紙の絵に惹かれて購入。 あとから著者がこりゃまてまての人だと知った。 児童文学の人だと知って納得。優しくて不思議な文体だった。 酒井さんの絵がとても合う雰囲気。 近所からこんこんさまと呼ばれる大きくて古いお屋敷に住む歪な家族のお話。
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「こんこんさま」というのは、はなの荒れ果てた実家のどこかにあるという社のこと。 バラバラに心が離れてしまった家族。 諸悪の根源は、祖母の石(いし)なのか。さち以外は亡くなった祖母の亡霊のようなものにおびえている。 その家族で一番の被害を被っている小学生の末娘さちがけなげすぎる。...
「こんこんさま」というのは、はなの荒れ果てた実家のどこかにあるという社のこと。 バラバラに心が離れてしまった家族。 諸悪の根源は、祖母の石(いし)なのか。さち以外は亡くなった祖母の亡霊のようなものにおびえている。 その家族で一番の被害を被っている小学生の末娘さちがけなげすぎる。 こんな家族あっていいのか、と。 しかし、何にせよ、さちが、幸せを運んでくれる、と信じ込んで家に連れてきた香具師によって一家が騙されるものの、そこから少しずつ家族関係が構築されていくところが唯一の慰みとなった。
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9歳の「さち」という少女。 家族から疎まれている少女だ。 さちは、自分が疎まれていることに気付いていて、北鎌倉の古い自宅で、こっそり身を潜めるように暮らしている。 さちなりに、自分の家族、家をよくしたい、幸せにしてほしいと純粋に思っていたんだろうなぁ。 旭山の登場からドロン!ま...
9歳の「さち」という少女。 家族から疎まれている少女だ。 さちは、自分が疎まれていることに気付いていて、北鎌倉の古い自宅で、こっそり身を潜めるように暮らしている。 さちなりに、自分の家族、家をよくしたい、幸せにしてほしいと純粋に思っていたんだろうなぁ。 旭山の登場からドロン!までのお話は、まるで落語のようだった。 騙されたことで付き物が落ちたのか、同じ経験を共有したことで気が緩んだのか、最後は家族みんなが笑い合えてほっとした。 さちの名前の由来。愛らしくとか美しくとか、そんな大それたことでなくて良い、ただ幸せであるように、という都のささやかな願い。 親が考える幸せはなくても、押し入れの中で寝ていても、さちはさちなりに幸せなのではないかと私は思った。たっくんと夜中ふらふら散歩したり、そういうちょっとしたことで幸せを感じていたのではないかな。 家が居心地悪くても、外で楽しみをみつけてくる、子どものそういう逞しさを、さちから感じた。 中脇初枝さんのお話の、小さな子どもに対する視点がとても好きだ。
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