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はじらい温泉郷 竹書房ラブロマン文庫
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はじらい温泉郷 竹書房ラブロマン文庫

小玉二三【著】

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はじらい温泉郷 竹書房ラブロマン文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 竹書房
発売年月日 2012/12/10
JAN 9784812492376

はじらい温泉郷

¥495

商品レビュー

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2013/03/14

程よい猥雑さと淫靡さを醸した官能温泉物語

温泉旅館を舞台にした官能小説でイメージされる典型的なストーリー展開を土台にしながら、なかなか面白味のあるスパイスが利いた作品だと思う。 清楚で淑やかな美人女将がメインヒロインなのはお約束として、仲居さんや宿泊客のOL2人とも関係を結んでいくところまでは想定内。しかし、この主...

温泉旅館を舞台にした官能小説でイメージされる典型的なストーリー展開を土台にしながら、なかなか面白味のあるスパイスが利いた作品だと思う。 清楚で淑やかな美人女将がメインヒロインなのはお約束として、仲居さんや宿泊客のOL2人とも関係を結んでいくところまでは想定内。しかし、この主人公(家庭教師)にも不倫相手がいて、それは家庭教師先の母親で、これが話のきっかけになりつつ後の伏線にもなっていたり、この母親の娘(家庭教師の生徒)も実は相当におマセだったりと、なかなか賑やかしい官能的人間模様が盛り込まれている。 また、女将にも、その容姿と立ち居振る舞いからは想像し難い夜の顔というか、空閨を満たす存在というか、要するに、寂れた旅館経営の弱みにつけ込む輩によって主人公(と読み手)を悶々とさせる背景があり、その「はじらい」とのタイトルに反したオトナの事情がドロッと塗されているところに猥雑さと淫靡さがある。 こうした一面が本作の官能スパイスとなっているのだが、それを象徴する輩がまた大のスケコマシで、女将だけに留まらない欲望の矛先が「そっちに行くか~」という妙味のある展開となって、その悪役振りが増長されているのと同時に、老練かつ狡猾なテクで相手を完堕ちに至らせる圧巻の描写が官能的にはクライマックスともなっているのは皮肉である。 全体を通して興奮度も高い本作にあって、読み心地としては良好な結末を迎えるにあたり、最後に見せた女将の性癖こそが「はじらい」だったのであろう。

DSK

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