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波 蒼佑、17歳のあの日からの物語
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2012/12/14 |
JAN | 9784087806526 |
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商品レビュー
4.6
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
海外作者ということでしたが、特に登場人物の会話や描写に違和感はなかったです。その代わりに、震災直後の被害の様子や政府の対応についての話などは、他の作品と比べて、オブラートに包んでいる部分が少ないと感じました。蒼佑の記録の部分はリアルで、本当に読んで怖かったです。いかに自分が今まで日本のメディアを通して、フィルターをかけられた情報しか知らなかったのかを痛感しました。本当はもっと、生々しくて、大事な人を何人も失ってて、罪悪感を抱く人さえいる。震災後の生活は今までの「普通」ができなくて、これから先の未来が見えなくて…簡単に風化し得ないものだと思いました。
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311の津波の時、蒼佑は近くの女子高でチアガールとジャズオーケストラ部員として合同練習をしていた時だった。蒼佑は、その日17歳の誕生日で前日に付き合い始めたチアガール部の葵から誕生日プレゼントにCDをもらっていた。そんな青春真っ只中の蒼佑は、地震のあとの津波から高台へ避難する人波...
311の津波の時、蒼佑は近くの女子高でチアガールとジャズオーケストラ部員として合同練習をしていた時だった。蒼佑は、その日17歳の誕生日で前日に付き合い始めたチアガール部の葵から誕生日プレゼントにCDをもらっていた。そんな青春真っ只中の蒼佑は、地震のあとの津波から高台へ避難する人波の中で、車いすの老人を手助けするうち津波に足元まで寄せられ、老人を背負っていた蒼佑を後ろから押していた葵の手をつかんでやれず、葵を目の前で津波にさらわれrてしまった。オーケストラの仲間3人で、高校の体育館に避難する蒼佑。家族の行方を捜し続ける1週間の記録が前半。 後半は、東京から蒼佑家族を捜索に来た一度もあったことのない従兄・瑛太のモノローグ。東大を目指して厳しく育てられた瑛太だったが、受験に2度失敗し引きこもりになっていたところ、厳格な父親から気仙沼で親せきの安否を確認してくるよう言われハーレーダビットソンでやってきた。3月18日、高校の一人体育館にいる蒼佑を探しだしたところから始まる。 田舎で海を愛する高校生の蒼佑と、都会で進学競争に敗れ引きこもってる瑛太。対照的な二人が、津波という最悪の状況の中から、それぞれの家族のつながりを意識し、自分の将来をしっかり見つめ直していく過程を描く。 蒼佑の体験は、311当時の東北での日常であったのだと思うと改めて自分の無力さに打ちひしがれ、涙が出てきてしまう。この小説が書かれたのが地震の翌年の3月だと思うと、その情報収集力と構成力にちょっと驚く。でも、これは日本人ではなく日本に造詣の深いフランス人だからこそ書けたのかもしれない。 いろいろ、深く感じさせるものが多かった。
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逗子図書館で再リク ちょっと時間がかかったが、やっと読み終えた。 前半、やはり、生々しく震災の情景がえいえんに語られ、読み進めるのが辛かった。 中盤から飛ばし読みになった。
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