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唐草物語
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 1981/07/01 |
JAN | 9784309000701 |
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唐草物語
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商品レビュー
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2023年記念すべき100冊目の本は澁澤龍彦の『唐草物語』でした。読もう読もうと思って2年くらいは経っている気もします。倉橋由美子を読んでから読むべき定めだったのかも。 全部好きだったな…「空飛ぶ大納言」は以前ちくまの日本文学シリーズで読んだのでそれ以外は初読。エッセイとも小説...
2023年記念すべき100冊目の本は澁澤龍彦の『唐草物語』でした。読もう読もうと思って2年くらいは経っている気もします。倉橋由美子を読んでから読むべき定めだったのかも。 全部好きだったな…「空飛ぶ大納言」は以前ちくまの日本文学シリーズで読んだのでそれ以外は初読。エッセイとも小説ともいえぬ、不思議ワールド。 鳥と少女、火山に死すの西洋趣味で好き好き~となっていたところ、女体消滅、三つの髑髏、金色堂異聞、六道の辻で一気に日本が題材になって、この縦横無尽感がいいんだよねえとくるくる。 「女体消滅」は特にその話の始まりも終わり方の「すべてが水になっていた」というのも好きだし、途中の女性器の描写を"衒学的"というか澁澤節で語るのも、これこれという安心感?でした 「金色堂異聞」で「もしや…ひょっとして…あなたは藤原清衡さんではありませんか。」はまさに倉橋由美子の『夢の通ひ路』で出てきた「あなた様は式子内親王様かとお見受けしますけれど…」じゃん!と興奮 「六道の辻」は私の好きな篁伝説!と思っていたら、マカベなる人間が登場し、マカベって名前なんか気になるなと思っていたら、「死の前にはみな平等であるという思想ほど、乱世の民衆に受け入れられやすい思想があるだろうか」という文章で、ぴーんと頭の中でサンサーンスが流れ出し、そういえば去年恵比寿で「メメント・モリと写真」でホルバイン見たな…とかいろいろと思い出したので、最後オチとして見えてきたときはまさににやりとしてしまいました。 「閹人あるいは無実のあかし」これは「陽物神譚」!!と興奮した一作。こういう古代ローマテイストは惹かれるよねえ…ヘリオガバルスにも言及あり。コムバボスという美青年の建築家は澁澤の創作なのだね 「蜃気楼」言語化できないけど、後半に行けばいくほど好きでした 「遠隔操作」こちらは途中で挿入される、 …「かくとだにえやはいぶきのさしも草」が大好きで、この札だけは他人にとられたくないと思っていたほどだったから、この歌の伊吹山が、近江と美濃の境いにある伊吹山ではなくて、下野国の伊吹山だということを本で読んで知ったとき、なんだか馬鹿にされたような気分がしたものである。永いこと私をまんまとだましていた藤原実方朝臣は、ひどいやつだと思った。…というくだりが大好きでした。わかる~~っていう。
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