この世は二人組ではできあがらない 新潮文庫

山崎ナオコーラ【著】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2012/11/29
• JAN: 9784101383729

商品レビュー

2024/04/08

一等賞ゴールのスピード感で読み終えた。
どんどん読み進めてしまうのに、キラリと光る文章があって、たびたび手が止まる。緩急のついた読書だった。
物語は2000年初頭を描かれていて、その世代の空気感が、二人の空気感によく馴染んでいるように感じた。
久しぶりに他の世界にどっぷり逃避できたような感覚になれた。

2023/10/05

ゆるやかな繋がりと生きていく。二人組じゃない新たな生き方を栞がようやくできるようになったお話。
自分は自分で生きて孤高に強がっていてといいんだけど、ちゃんと相手を想いやって信頼して自分からゆるやかな繋がりを編み出していけるがどうか。それが大切なんじゃないかなあ

親世代との価値観の違いが描かれているのもよかった。成人したって子は一生親の子。価値観の違いに疲れて勝手にさせてよ、と思いつつもお金を借りたり実家に住まわせてもらったりやはり親からは離れられない。

約半年のカンボジア生活から抜け出し、日本の実家の片隅のひっそりとした生活に戻ったばかりの私にとって、胸がふるふると動く作品だった。

初めて山崎ナオコーラさんの本を読んだけど、言葉選びが独特、詩的でおもしろいし胸に残る。理解しきれないけどなんとなくわかる感じ。とても好きになった
私も二人組じゃない生き方をしていきたい

2023/08/25

とにかく久々に小説を読めて、ナオコーラさんの物語を読めて嬉しくて嬉しくて…という記憶。

読了から時間が経ってしまい忘れてしまっているので、またゆっくり読み返す。