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二人静 光文社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2012/11/13 |
JAN | 9784334764869 |
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二人静
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商品レビュー
4
3件のお客様レビュー
「また発掘本みぃ〜っけ!」と言いたくなる本との出会いでした。600p超でしたがスルスル読め、堪能しました。リアルな重い題材を扱いながらも、温かさと救いを得られる内容で、物語にガッツリ引き込まれました。 主人公は、食品会社勤務の町田周吾。認知症が進む父(恭三)の介護に苦心して...
「また発掘本みぃ〜っけ!」と言いたくなる本との出会いでした。600p超でしたがスルスル読め、堪能しました。リアルな重い題材を扱いながらも、温かさと救いを得られる内容で、物語にガッツリ引き込まれました。 主人公は、食品会社勤務の町田周吾。認知症が進む父(恭三)の介護に苦心しています。父が短期入所した施設で担当者になった乾あかり。彼女は、場面緘黙の娘(志歩)を育てながら、DV離婚した元夫からのストーカーにも悩まされているのでした。 介護、障害、制度や待遇、学校や周囲の無理解等の諸問題(特に介護の厳しさ)が、これでもかという程克明に描かれています。 よくある設定ながら、物語の中に温かさを感じる理由は、タイトル『二人静』にある気がしました。 フタリシズカは多年草で、花穂が2本が寄り添うように咲き、「いつまでも一緒に」という花言葉もあるようです。源義経の側室<静御前>とその亡霊の舞う姿にたとえられたそう‥。 作中で、多くの「二人静」が心を通わせる場面が描かれます。周吾とあかり、あかりと恭三、周吾と志歩、恭三と志歩、もちろん2組の親子も‥。どの寄り添う描写も、ささやかでつましい中の日常で、心洗われます。 けれども、過酷な現実を背負っているいろんな形の「二人静」の関係は、決して高望みでなくとも、置かれた境遇や環境が、小さな望みの実現を困難にさせます。 登場人物の人物造形が素晴らしく、特に周吾の不器用なほど真っ直ぐな性格が、この上なく切ないのですが、救いのある終末にホッとさせられます。 人生にはいろんなことが降りかかり、頑張ったり諦めたり、それらを繰り返し人生に立ち向かっていく姿、その描かれ方が素晴らしい一冊でした。 2010年第1回Twitter文学賞(2019年終了)受賞作とのことですが、冠名の印象から想像する軽さがなく、どっこい傑作だと思いました。おすすめです!
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親の介護が他人事ではない年齢になったので、心に重く感じる内容でした。 また、内容が内容だけに意図的かもしれませんか、進展が遅く起伏がないうえにボリュームがあり、結末も中途半端なので消化不良のままに終わった印象です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
京極夏彦さんの小説のように、分厚い文庫本 読みはじめてすぐが、認知症の父親を介護施設に預ける場面で なんだか、身につまされて、つらくて悲しくて、読んだことを後悔 でも、淡々と進んでいく小説の世界が、とても現実的ながらも 嘘がなく、一生懸命生きている人たちの姿に、心打たれ あまりの現実の残酷さに、落ち込んだり・・・ 生きていてくれるだけで、ありがとう と言いたくなりました 静かで、とても好きな小説です
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