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若き日の友情 辻邦生・北杜夫往復書簡 新潮文庫
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若き日の友情 辻邦生・北杜夫往復書簡 新潮文庫

辻邦生, 北杜夫【著】

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若き日の友情 辻邦生・北杜夫往復書簡 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2012/10/30
JAN 9784101131610

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商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

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2017/01/14

170114 中央図書館 どくとるマンボウの「航海記」「青春期」から北と辻の交流については知っていたし、本書の内容の一部が既に顔を出していた。 辻の作品では『ある晩年』が、可愛らしくて凝縮されていて水晶細工のようなので好きだったのだが、北も同じような感想を持っていたのがわかり、少...

170114 中央図書館 どくとるマンボウの「航海記」「青春期」から北と辻の交流については知っていたし、本書の内容の一部が既に顔を出していた。 辻の作品では『ある晩年』が、可愛らしくて凝縮されていて水晶細工のようなので好きだったのだが、北も同じような感想を持っていたのがわかり、少し嬉しい。

Posted by ブクログ

2016/08/21

ああ、なんという幸せな関係だろう。 これはまさしく愛するものへの手紙だ。 北杜夫と辻邦生。 戦後間もない旧制高校で出逢い、終生の友と成った二人の、旧制高校卒業後から作家として世に出た頃までの往復書簡集。 これを読むと互いが互いのことをどれほど大切にし、頼りにし、愛していたか如実...

ああ、なんという幸せな関係だろう。 これはまさしく愛するものへの手紙だ。 北杜夫と辻邦生。 戦後間もない旧制高校で出逢い、終生の友と成った二人の、旧制高校卒業後から作家として世に出た頃までの往復書簡集。 これを読むと互いが互いのことをどれほど大切にし、頼りにし、愛していたか如実に分かる。 これはいってみれば恋人への手紙そのものだ。 それと共に二人の文学青年が手紙の上で、いかに真摯に文学的考察を重ねていたか、そのことに驚いてしまう。 北のある意味無手勝流で軽やかな生来の文学者としての筆遣い。 辻の論理的思索的議論とふと挟まる小説的描写の数々。 それは紛れもなく二人の資質の表れだ。 そして今の文学青年たちにこんな思索が出来るのか、疑問に思ってしまう。 それにしても、互いを僕のリーベ(恋人)と呼び合う様は、もちろんそれが旧制高校的符牒であっても、やはり相愛な、幸せな関係と言わざるをえない。 マンボウ航海で北杜夫が辻夫婦のいるパリに近付いていく辺りの互いに早く会いたくてワクワクそわそわした感じや、北が去ったあとの辻の落胆ぶりはほんとに恋人に対するようだ。 そしてこんな友を持てたことに、心からうらやましく、憧れてしまう。 憧れという意味では、この二人は個人的に自分の幼年期の憧れを呼び起こしてくれる。 それまでファーブル昆虫記やシートン動物記しか知らなかった僕がいわゆる文学というものの面白さを知ったのは、まさしく北杜夫の『ドクトルマンボウ航海記』や『青春記』なのだ。 そしてその中で辻邦生のことも知り、『天草の雅歌』や『背教者ユリアヌス』を読むようになった。 今でもとても好きな作品だ。 今回の書簡集に、航海記や青春記で引用されたいくつかの記述を見つけ、懐かしく、またあらためてそれらの作品を読み返したくなった。

Posted by ブクログ

2014/01/28

旧制高校時代から始まる、13年間の北杜夫と辻邦生の往復書簡。大学の下宿先から、航海する船上から、パリからと拠点を変えながら、二人は文学について語り合い、互いの作品を喜び批評し合い、励ましを送る。留年した辻を案ずる北の手紙、航海から戻りスランプに陥った北への辻の心遣い、辻の原稿を出...

旧制高校時代から始まる、13年間の北杜夫と辻邦生の往復書簡。大学の下宿先から、航海する船上から、パリからと拠点を変えながら、二人は文学について語り合い、互いの作品を喜び批評し合い、励ましを送る。留年した辻を案ずる北の手紙、航海から戻りスランプに陥った北への辻の心遣い、辻の原稿を出版社へ持ち込み埴谷雄高を紹介する北。離れていても互いを思う気持ちがひしひしと伝わってくる。北杜夫の持つ詩情への辻邦生の理解ある言葉を興味深く読む。二人の友情に触れて、私も遠方の友人に手紙なぞ書きたくなった。

Posted by ブクログ

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