夫とは、したくない。 セックスレスな妻の本音

二松まゆみ【著】

• 販売会社／発売会社: ブックマン社
• 発売年月日: 2012/10/15
• JAN: 9784893087805

商品レビュー

2023/08/20

夫と喧嘩した際に、勢いで購入して一読。
あははーっ！
と笑えて、なんかスッキリ。

肝心の解決策は、期待を裏切られました。
でも、「そうだよね。」と納得はできます。
腑に落ちるかは別ですが！笑

2023/03/14

10人のセックスレスの女性を集めたグループトークのようなものを著者が開催し、処方箋を考えるというテーマとなっている。
が、肝心の処方箋に関してはやや有効性が弱いように思う。

セックスレスになっている原因が様々に異なっており、その主たる要因が男性側にあるものもあれば、女性側にあるものもある。
処方箋の多くが女性側に対してのアドバイスや叱咤であるため、
妻がこの本を読まない限り、参考にならない。
多くのケースを救うような本を用意するとしたら事典の規模になってしまいそうだ。

グループトークに参加した女性の意見の中には、夫が風呂に入らないため臭く、同じ部屋にいるのも嫌だ、というケースなどがあった。
これは男性側に100%非がある。風呂くらい入れやと。

また、喫煙する、記憶が無くなるまで酒を飲む、健康を気遣わないといった批判に関してもまさにその通りなので、夫婦関係に関係なく、ヒトとして即実行すべき。
ただ、その場合はこの本を夫自身に読ませなければいけないし、
読む側が男性であれば妻に読ませなければならない。
相手が本を読むタイプでない、自分の好みの本しか読まないといったタイプである場合は、詰み、である。

自分に原因があるのでは、とまず自問し、本書で挙げられているような、
改善可能な批判や要望が隠れていないか、まずは見つけ出す。
あれば、改善。または相談。

セックスレスには、きっかけとなる初期原因と、
その上に積み重ねてきた継続的な原因があると思う。
初期の原因を解消したとして、ではいつ相手の考えが癒されるのか。
契機となったある特定の初期原因はあくまで一きっかけであり、
継続的に行為をしない、拒否する、といった要因は、継続的な別の原因と考えられる。
もちろん、初期原因が解決されていなければ、それが継続している場合もあるだろう。

初期のきっかけの解消と、継続的な拒否感の解消は、
それぞれに適した、解消のためのアプローチが必要であろう。

夫婦仲がいいが大事な営みのみが欠落している場合は、
多忙、疲労、怠惰心、無関心、自分の仕事や趣味や休息を優先する自己中心的思考がメインではないだろうか。
であれば、例えば風呂に入る、といった簡単なアクションでは改善されず、思考の変化という難問に直面する。
自分自身ですら考えを改めるのには時間がかかるというのに、相手の考えを変えるのは非常にハードルが高い。
そのあたりの問題を考えるにあたっては、枝葉となる行為自体を語る本書のような本ではなく、精神分析や心理学の範疇に触手を伸ばす必要があるかもしれない。

自分の非を考えたその上で、自分側が根本原因ではないとすれば、原因は相手、または環境、場合によってはそれらの複合にある。

環境は、お金や仕事、子供の有無などが関係してくるが、まだ改善可能。
しかし相手に原因がある場合に、どのようにしてその原因を根治させられるか。

本書の最終章で触れられているような、
「子供が出来たらセックスはもう不要」といった、そもそもの枯れた思想はかなり根が深い。

著者の二松氏はそういったタイプの人に対し、
「あなたの人生、もったいないじゃない！」と本書で叫んでいるが、
現実でそれを言ってくれる第3者を心から求める。

この枯れた思想を切り替えるために、自分ができるアクションが何なのか。
その部分を深堀して欲しかった。