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虫とけものと家族たち 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 1983/07/01 |
JAN | 9784087600889 |
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虫とけものと家族たち
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商品レビュー
4.4
7件のお客様レビュー
時々読み返すジェラルド・ダレル。 子供時代の著者がマッチ箱にサソリを入れて持ち込み、家中がパニックになるエピソードの印象が強く、爆笑本として覚えていたが、久しぶりに読み返してああ、そうではなかったと思い出した。これは少年だった著者が、家族とともにギリシアはコルフ島で過ごした何年も...
時々読み返すジェラルド・ダレル。 子供時代の著者がマッチ箱にサソリを入れて持ち込み、家中がパニックになるエピソードの印象が強く、爆笑本として覚えていたが、久しぶりに読み返してああ、そうではなかったと思い出した。これは少年だった著者が、家族とともにギリシアはコルフ島で過ごした何年も続く永遠の夏休みの記録。誰もが、こういう夏休みを過ごしたいと思うだろう。 でも本書に感傷や郷愁は微塵もない。コルフ島には燦燦と日が降り注ぎ、ご近所さんは愉快で時々迷惑、家族たちはそれぞれやりたい放題。文学者気取りの長兄は発作的に妙な友達を家に招く癖があり、次男は銃器とボートにしか興味がなく、長女はニキビとオシャレに一日を費やす。それらをまとめる未亡人のお母さんはお人好しで、料理が生きがい。でも怒るときは怒る。一癖もふた癖もある家族たちが、動物オタクの末っ子の著者に振り回される。著者は長じて動物園の飼育係になり、その後も動物を追い回す一生を送ったらしい。ちなみに長兄は後日本当に作家になる。 著者がコルフ島で過ごしたのは第二次世界大戦前で、邦訳が出たのも40年も前のことだ。でも古い感じも、手の届かない感じもしない。コルフ島に行けば今でも、ダレル一家や隣人たち、虫や動物たちに会えるような気がする。 犬連れて虫取りに行きたい。ジェリーは家庭教師にはついているけど、学校行ってないみたいだし。
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これほどの幸福感を与えてくれる本を、わたしは他に知らない。 ギリシャの陽光、暢気で明るくとぼけてアホな人々と動物たち。 煮詰まって苦しくて自分の周りに壁が迫ってきたように感じる時に何度も読んでは助けられてきたシリーズ。 バブルに浮かれていた当時も、その後のどんどん重苦しくなってい...
これほどの幸福感を与えてくれる本を、わたしは他に知らない。 ギリシャの陽光、暢気で明るくとぼけてアホな人々と動物たち。 煮詰まって苦しくて自分の周りに壁が迫ってきたように感じる時に何度も読んでは助けられてきたシリーズ。 バブルに浮かれていた当時も、その後のどんどん重苦しくなっていくこの国に住んでいて、居心地が悪くて苦しみながら何とか日々を生きてきた私のお守りのような存在。 ギスギスイライラの度合いがどんどん濃くなってくるわれわれの社会にに、この本は必要だとずっと思っていた。 集英社から発行されていたこの本を何気なく手にとって読んで魅了されたのはもう数十年前のこと。 すっかりハマってギリシャに移り住みたいと本気で考えたものだ。 当時は池澤夏樹氏の存在も知らずに読み、後になって池澤氏の小説を読んで魅了されてから、あの本の訳者だったのか!と驚いたもの。 本を扱う職業についてから、物語に登場する「ラリー」ことロレンス・ダレルの『アレクサンドリア・カルテット』の存在も知って手を出してみたりもした。(読めなかったけど) 長らく絶版だった本書が、ありがたいことに中央公論新社さまから発行された。(ありがたいので出版社も”さま”づけ) 復刊ドットコムに再刊リクエストを出してからもう十年以上。 どうやら、森見登美彦氏の小説に出てきたのがきっかけらしい。 ありがとう!森見さんッ!! 装丁が変わってしまったのは残念だけれど(あの絵がとっても合っていたのだ・・・) 再刊してくれた事に心の底から深く深く感謝申し上げる。 続編もすぐ出してね♪
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心から楽しい笑い。懐かしいギリシャの風景がよみがえる。力強いギリシャの風景。一人ひとり気ままな家族。好きなことをやって生きるっていいなあ。
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