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メディアの破壊者読売新聞
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メディアの破壊者読売新聞

清武英利(著者), 佐高信(著者)

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メディアの破壊者読売新聞

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 七つ森書館
発売年月日 2012/09/27
JAN 9784822812591

メディアの破壊者読売新聞

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2024/10/03

 なぜ本書で読売新聞について論じているのかというと、二つの事件がきっかけとなったようです。  まず一つは、清武英利さんによるいわゆる「清武の乱」です。  もう一昔前の事件なので忘れたり知らない方も多いのでしょうが、読売巨人軍の球団代表である清武英利さんがナベツネの口出しに切れてナ...

 なぜ本書で読売新聞について論じているのかというと、二つの事件がきっかけとなったようです。  まず一つは、清武英利さんによるいわゆる「清武の乱」です。  もう一昔前の事件なので忘れたり知らない方も多いのでしょうが、読売巨人軍の球団代表である清武英利さんがナベツネの口出しに切れてナベツネを告発した事件です。  それと時を同じくして発生した、読売新聞社が七つ森書館を訴えた事件。  これは、清武さんが中心になって取材して本にまとめた『会長はなぜ自殺したか: 金融腐敗=呪縛の検証 (新潮文庫 よ 23-1)』を七つ森書館が復刊しようとした際、読売側が後出し的に心変わりして出版中止を申し入れ、拒否されると訴えたという事件。  本書はこの二つの事件を主要テーマとし、それに関する各種対談と簡単な経緯経過(第3章)を集めたものです。  しかしいきなり佐高さんと清武さんの対談から始まっているので、事情が分かっていないと状況が分からず最初から取り残されたような気になります。  巻頭に佐高さんによる2ページに渡る「はじめに」が掲載されています。佐高マニアの私としてはどこかで読んだことあるような記事ですが、これはこれで味があります。  しかし、後の世に読んでも分かりやすいように、状況説明のような文章を掲載する方が良かったのではと思います。    私は佐高信さんが噂の真相に連載していた「タレント文化人筆刀両断」が大好きで、連載中も読んでいましたが単行本になっても購入していました。しかし単行本を購入してもお目当ての「タレント文化人筆刀両断」は少しの分量で、後は私の関心のない他の雑誌に連載・掲載された原稿が収録されていました。何だか雑多なまとまりのない編集でした。これが自由な精神を表現していていいという判断もできますが、完璧主義の私としてはもう少しまとまりのある統一感のある編集ができないものかと思ったものです。  ということで、本書も各種雑誌に掲載された対談の雑多な寄せ集めであり、よく言えば自由、悪く言えばまとまりに欠ける本でした。    本書に掲載された対談では、ナベツネ支配もそろそろ終わる頃だとか、ナベツネがいなくなれば読売新聞も心中だとか、今回の裁判も我々が読売に勝つだろうとか楽観的なことが書かれています。(本書は2012年10月発行)  しかし2024年9月現在、憎まれっ子世に憚るを体現してナベツネはまだ健在です。現在どうされているのでしょうか。うっかりしたこと言って訴えられたりネトウヨに揚げ足取られたら困るので深く追求しません。  そしてナベツネ不在の読売新聞はますます意気軒高で、朝日新聞の部数減や数々の失策・失態を尻目に世界一の発行部数を誇っています。  巨人軍球団代表の清武英利さんは社会部記者として優秀・有能な方だったようです。読売は記者が球団代表になるんですね。  そして清武さんは黒田清さんのように骨のある方のようだったようですが、ナベツネ独裁を批判して粛清された形になりました。  裁判はナベツネ側の勝利。ウィキペディアを見ると、多くの著名人が清武氏を批判するコメントを出しています。やはり会社組織では独裁でも悪人でも何でもトップが一番強いのです。宮仕えの悲哀です。    七つ森書館と読売の訴訟についても、本書に記された経過を見ると読売側の一方的な嫌がらせなのですが、読売側の勝訴に終わったようです。  そして七つ森書館は社長が急死し閉鎖したそうです。  本書のタイトルに「メディアの破壊者」というフレーズが入っています。メディアはまず政治や社会問題を扱う硬派メディアと柔らかい問題を扱う軟派メディアに分類される……と分類して良いのでしょうか。  その前者の硬派メディアも、読売のように政権寄りのメディアと朝日新聞のような政権に批判的なメディアがあります。しかし現在は政権による締め付けが厳しくなって政権に批判的な報道ができにくくなってきています。国民特に若者の間でも、お上に立てつくのは良くないという風潮があるそうです。今の若者は日本政府からのお達しに異論を唱えるのは輪を乱したり我が儘を言ってるように思うようです。だから七つ森書館のようにお上に批判的な本を出している会社の本が売れず、反対にHanadaやWiLLといった愛国ポルノ本が売れるようになっていくのです。  ナベツネ支配的な風潮が読売新聞のみならず、国民全体の間に広がっているのですね。  かと言って私は名もない一庶民で影響力のないブログを書いているだけだから、好きなように書くまでですが。 OLDIES 三丁目のブログ  読売新聞とナベツネ そして清武英利と七つ森書館   https://diletanto.hateblo.jp/entry/2024/09/22/201913

Posted by ブクログ

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