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社会の今を見つめて TVドキュメンタリーをつくる 岩波ジュニア新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/10/22 |
JAN | 9784005007257 |
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社会の今を見つめて
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商品レビュー
4.7
4件のお客様レビュー
NNNドキュメントを数々作成している大脇三千代のドキュメントの作成側からの記載である。ドキュメントをYouTubeで見ながら、これを読むことで、メディアリテラシーの作り手についての学習ができる本である。
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ジャーナリストの目を通して見た、フィリピン女性の労働問題、医師不足、戦争問題などを高校生に向けて発信。 社会の切り取り方が分かる。 書き口に勢いがある。 良い本です。
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ドキュメンタリー番組を作ってきた人のジュニア向け新書。 自分が手がけてきた題材を説明しながらリテラシーを説く。 横から見るか下から見るかで三角錐は全然違うものに見える、みたいな話。 90年代、「ジャパゆきさん」なフィリピーナの話。 結婚しようと約束して子供を作り、さっさと逃げる...
ドキュメンタリー番組を作ってきた人のジュニア向け新書。 自分が手がけてきた題材を説明しながらリテラシーを説く。 横から見るか下から見るかで三角錐は全然違うものに見える、みたいな話。 90年代、「ジャパゆきさん」なフィリピーナの話。 結婚しようと約束して子供を作り、さっさと逃げる日本人男性。「不法滞在」の子は予防接種さえ受けられない状況。 「からゆきさん」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/B000J9OGKM 高速道路で相次ぐトラック事故の遺族の話。 居眠り運転の背景にある過剰労働と、そうせざるを得ない状況を作ったのは規制緩和による際限ない値下げ競争。 道を一人で使っているわけじゃない(渋滞もありうる)トラック運送にさえ電車のような正確さを求める恐ろしさに「定刻発車」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4101183414を 安さを求める消費者の無邪気な願いが、実は他人の犠牲の上に成り立っているという部分に「チョコレートの真実」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4862760155を思い出した。 ビルマで内地と戦地をつなぐ郵便兵として戦死した祖父が娘に残した絵葉書を歌にする孫娘の話。 おじいさんも証言してくれた人たちもいい人そうだから、最初のうち少し心配だった。 かわいそうな日本人だけをみて戦争の悲惨さを描くタイプの話かと。 ビルマ人の悲惨にも一応触れられていてほっとした。でも加害者意識はない。 人手不足で悲鳴を上げる産婦人科の話。 こちらも国の政策の弊害で人手が圧倒的に足りず、少ない医療者が心身をすり減らして医療を支えるけれど今にも崩れそうになっているという話。 妊婦がたらいまわしにされたり、医療事故で亡くなったりするのは辛いことだけど、キャパシティを超えてなお働き続ける、それでもまわしきれない現場がある。 医師が「医療ミス」として逮捕された「大野病院事件」で「かあさんは魔女じゃない」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4037260808のセリフを思い出した。 「病人をひとりなおしてやるたびに、わしは自分を焼くたき木の山に、自分でまきを一本たすことになるんだ。たすけをもとめてやってくるだれが、その山に火をつける人間になるかわからない。だからといって、人が苦しんだり死んだりするのを見すごせるわけがないだろう。」 「魔女」として狩られることに怯えながら働く人を、まさか現代日本で見るなんて。 オリンピックの聖火ランナー、地雷撤去で片手片足を失ったクリス・ムーンさんを見て、地雷をなくすために運動を始めた小学生の話。 中学生になった女の子が、現実の大きさにおののいたときにムーンさんが言った言葉が印象的。 「心のスイッチは切らないで」。毎日毎秒地雷のことだけ考えるわけにはいかないけれど、アンテナだけ立てておけば、なにかあったときに気づける。 ドイツにある市民運動からはじまった電力会社は ここにくわしい。http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4272330764 ドイツだからできたんじゃなくて、やってきたから今のドイツがある。 まっとうな感性にほっとする。 こういうのを読むと、まだジャーナリズムが死に絶えたわけじゃないんだって思える。 紹介されている番組は、横浜情報文化センターhttp://www.idec.or.jp/shisetsu/jouhou/で見られるそうな。見たい。 やさしく書こうとしたためか、過去形の使い方がちょっと気になる。 過去を振り返っているから過去形でいいのかもしれないけれど、たとえば「当時の日本にはまだ差別がありました」という書き方は、まるでもう解決したかのように見える。 著者がそんな認識をしているとは思わないけれど、そう読めてしまうのはひっかかる。
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