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松平定信
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松平定信
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寛政の改革を断行した江戸後期の老中。徳川吉宗の孫という血脈に加え、奥州白河の藩政改革を評価され、幕閣に登壇。将軍補佐としてあらゆる分野に及ぶ改革政治を展開する一方、ロシアの脅威に直面し、幕末までの基軸となる対外方針を策定。山積する難問に挑む。多数の著述を残し、書画・作庭等の才から...
寛政の改革を断行した江戸後期の老中。徳川吉宗の孫という血脈に加え、奥州白河の藩政改革を評価され、幕閣に登壇。将軍補佐としてあらゆる分野に及ぶ改革政治を展開する一方、ロシアの脅威に直面し、幕末までの基軸となる対外方針を策定。山積する難問に挑む。多数の著述を残し、書画・作庭等の才から文化人として高く評価された希代の生涯を追う。(2012年刊) ・はしがき ・第一 誕生から藩政改革へ ・第二 幕政改革へ向けて ・第三 幕政改革の展開 ・第四 幕政改革からの撤退 ・第五 幕政改革推進中の藩政 ・第六 藩政専念から幕政関与へ ・第七 隠居から死去へ なかなか面白い本であった。松平定信というと、残念な人であったという印象が強いが、本書を読むと、幕閣としての期待を担っていたことがわかる。 まず、田安家に生まれ、白河松平家の養子となるが、これには、松平家側の家格(吉宗の孫という血筋の良さを生かし、帝鑑間席から溜詰へ)を上昇させたいという強い希望があったことがわかる。p8 定信も、養子ということから、家中統制に苦労するが 松平家の家格をいかに上昇させるのか、いかにその実を示すかが、重要なポイントとなったp50。 家督相続後、藩政改革により評価を高めた定信は、田沼意次の失脚後、御三家の後押しを受け、老中に就任することとなるp64。定信自身は、大老を望んでいた ようであるp71。定信は、老中就任以来、辞職願を出し、慰留されることにより将軍の信頼を確認し、人事を存分に行ってきたp145が、改革を進めるにつれ、定信は周囲と摩擦(大奥、幕閣同僚、将軍)を起こす。世間からも反発の声が起こり、定信自身は、大老就任を望んでいたものの将軍補佐と老中を解任されることとなる。職務は解任されたものの、定信は功績を称され、溜詰と少将への昇進を果たすp150。 政権の座を追われたものの、定信の方針は引き継がれ、特に外交面においては、幕末までの基軸となる。 毀誉褒貶ある人物ではあるが、本書を読むと、その希代の生涯を知ることが出来て面白い
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