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道徳教育の取扱説明書 教科化の必要性を考える
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 学術出版会/日本図書センター |
発売年月日 | 2012/09/01 |
JAN | 9784284103688 |
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道徳教育の取扱説明書
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修身や道徳教育史の研究者といえばこの人。 雑誌『現代教育科学』での1年間の連載を本にしたもの。 「道徳の時間」の活性化と「生命に対する畏敬の念」をどのように育てるかの2部構成になっている。 雑誌の連載だから読みやすのだけれど、もう少し詳しく述べてほしいところが書かれていないのが残...
修身や道徳教育史の研究者といえばこの人。 雑誌『現代教育科学』での1年間の連載を本にしたもの。 「道徳の時間」の活性化と「生命に対する畏敬の念」をどのように育てるかの2部構成になっている。 雑誌の連載だから読みやすのだけれど、もう少し詳しく述べてほしいところが書かれていないのが残念。 道徳の時間を毛嫌いする人は、修身に悪いイメージを持っているからと道徳関係の本にはよくある。 おそらく歴史的な背景はそうだろう。ただ、教育勅語の内容も知らず、そもそも教育勅語や修身というい言葉すら聞いたこともない教員が多数派になっている現在、道徳の時間を毛嫌いする人は他の要因が強いだろう。 熟読したわけではないのだが、「はじめに」で著者は次のように述べている。 修身科から完全に「断絶」してしまっている私たちは、今の道徳教育は、戦前の「封建的」で「価値注入主義」の道徳教育よりも優れているとなんとなく思いがちである。(中略)しかし、修身科に対する当時の研究水準の高さは、現在の道徳教育の比ではない。当時の文献を少しでも紐解いてみれば、修身科が、理論においても方法においても、現在の「道徳の時間」の水準をはるかに凌駕していることがすぐにわかる。p.5 このように書かれると、本書で「修身科」の話をしてくれるのかと期待してしまうが、そのような期待は裏切られるので注意が必要だ。 印象的なのは次の文章。みなさん、どのように捉えますか。 人間が長い間をかけて醸成し、自らの世代が受け継いできた徳目を、まずは次の世代に「善いもの」として「押し付ける」こと。これが教育の本質であり、「教える」ことが道徳教育の基本なのである。 p.56 特に社会道徳(規範)としてのルールやきまりは、子供たちとの心情とは関係なく、無条件に守らなければならないものである。それは時としては強制力を伴うこともある。社会道徳を「教える」ために「子供の心を揺さぶる感動的」な教材を選定することは、実際にはかなり難しい。難しいというより、特に社会道徳を「教える」にあたっては、「心を揺さぶる感動的」な教材を無理に想定する必要はない。なぜなら、子供が心を揺さぶられようが揺さぶられまいが、「ならぬことはならぬ」ということをしっかり「教える」ことも、道徳教育には必要だからである。 p.58 (まっちー)
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