人妻VS.熟女 僕だけの太腿 フランス書院文庫

羽沢向一【著】

• 販売会社／発売会社: フランス書院
• 発売年月日: 2012/08/25
• JAN: 9784829618783

商品レビュー

2013/03/05

ジュブナイルポルノっぽい明るいテイストを熟女で

[ＤＳＫ]

人妻と熟女が相対するかのようなタイトルだが、実際は全員人妻であり熟女である。美少女文庫を主戦場とする作者らしくジュブナイルポルノのような、ライトノベルのような明るい展開を熟女が演じた作品と言えよう。対抗する草野球チームと、それぞれに属するチアリーダー同士のライバル関係を軸に据えたストーリーは面白く、４人もの多人数ヒロインながら２対２に分けたことで纏まりも良くなっている。夫に満足できない人妻なのは皆同じだが、それぞれにキャラ設定を巧みに変えており、慎ましく恥らう奥手から大胆に誘惑してくるタイプまでバラエティにも富んでいる。

高校時代まで野球に打ち込みながら挫折も味わっている主人公にも味があり、この設定がドラマにも活かされている。また、押しには多少弱いものの、優柔不断でもヘタレでもなく、それなりに男の下心もチラつかせつつ、人妻達の心の隙間を埋めるように向かっていく姿勢も好ましい。序盤で筆下ろしをしてもらって以降、その後は次々に人妻達を仕留めていくところにギャップを感じないでもないが、その長大なムスコを武器に責め立てていく官能描写は総じていやらしい。

多人数ヒロインによる１人あたりの官能場面には若干の物足りなさも残るが、エピローグでもさらに慕われていく主人公には憎めない一面もあり、読み物としても楽しめた。