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断ち切らないで 小さき者を守り抜く「子どもの家」の挑戦
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | ふくろう出版 |
発売年月日 | 2012/08/01 |
JAN | 9784861865251 |
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
1989年、大阪市の単独事業として始まった「子どもの家事業」は、地域における児童の健全育成を目的に、地域の人との交流を持ちながら、18歳未満までの子どもに遊び場を提供し、健やかな成長を促そうとするもの。これが2013年度に市政改革の流れを受けて事実上廃止される、そんな試案を受けて...
1989年、大阪市の単独事業として始まった「子どもの家事業」は、地域における児童の健全育成を目的に、地域の人との交流を持ちながら、18歳未満までの子どもに遊び場を提供し、健やかな成長を促そうとするもの。これが2013年度に市政改革の流れを受けて事実上廃止される、そんな試案を受けて自費出版された一冊。子どもの暮らし総合拠点、まさにセツルメントが凝縮された地域の動き。全てにおいて求められるのは区分されない居場所。
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大阪市改革の一環として廃止されそうな「子どもの家」という福祉事業について紹介する本。 「子どもの家」とは0歳から18歳までの子供を対象とした居場所系の事業。 大阪市には児童館の「学童保育」(有料)、学校の空き教室を利用した「児童いきいき放課後事業」がある。 それらとかぶっているし...
大阪市改革の一環として廃止されそうな「子どもの家」という福祉事業について紹介する本。 「子どもの家」とは0歳から18歳までの子供を対象とした居場所系の事業。 大阪市には児童館の「学童保育」(有料)、学校の空き教室を利用した「児童いきいき放課後事業」がある。 それらとかぶっているし、学童保育は有料なのに子どもの家は無料なんて不公平。というのが主な理由らしい。 けれど有料では払えない家庭があるし学童保育には受け入れてもらえない年齢や障害をもった子供もいる。学校にはいけない子もいる。 だから「子どもの家」について、そして「子どもの家」がどんな風に必要とされているかについて知ってくださいという趣旨で、急遽この本がつくられたそうだ。 紹介されている4つの子どもの家は、だいぶ毛色が違う。 地域のニーズに合わせて発展したから、その場所のための特色がある。 外国人が多い地域に必要なものと、低所得者層の地域に必要なものは違う。 自由度が高いから、これこそが「子どもの家」というものはなさそうだ。 ただ、共通して感じられるのは、子供が居させられる場所や居なきゃいけない場所ではなく、子供が居ていい場所、行っていい場所であろうとしていること。 それから異種との共存。年齢や国籍や出自が違う子、障害のある子とない子、障害の種類だって違う。そういう子供が一緒にいられる。 周囲の大人ともかかわれる。そういう場所。 こういっちゃなんだが正直うらやましい。 紹介されているのは優良な事業者だろうし、大変な環境の中にあるわずかな光ではあるけれど、子供や親にとって希望の光だろうと思う。 「こどもの里」館長、荘保共子の話が圧巻。 子供を支えるためには親も支えなきゃいけないとか、子供のための募金は集まるけれど子供を支えるための人件費は集まらない(だから行政の援助が必要)とか、子供のうちに手をかけてお金をかけてしっかり見てあげないと社会的にも良くないとか、子供に必要な安心と肯定感とか。 ここだけでも読む価値がある。 似たようなものだからと机上で削られる過程は、マジョリティとマイノリティの問題なんだと思う。 行き場のない立場の弱い親たちが子供たちを共同で預かる場所をつくったのが保育の始まりだという。 特別なニーズをもった人のために始まったものが、やがて一般の子供にも門戸を開く。「すべての子」が対象になったあとで整理すると、削られるのは特別なニーズをもったマイノリティ。 マジョリティのいう「誰でも」は「普通のみ」をさしていることが多い。
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