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文明と戦争(上)
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文明と戦争(上)

アザーガット【著】, 石津朋之, 永末聡, 山本文史【監訳】, 歴史と戦争研究会【訳】

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文明と戦争(上)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2012/08/10
JAN 9784120044007

文明と戦争(上)

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商品レビュー

3.8

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2019/04/28

最近の研究では、同種間の殺害は、動物においても餌食やパートナーを求めて競争する中で人間と同程度に行われている。 狩猟採集民は、数世代で構成される拡大家族(氏族)で生活を送った。成員数は20~70人の間で、典型的な人数は25人だった。いくつかの家族集団は地方集団の下に集まり、血縁...

最近の研究では、同種間の殺害は、動物においても餌食やパートナーを求めて競争する中で人間と同程度に行われている。 狩猟採集民は、数世代で構成される拡大家族(氏族)で生活を送った。成員数は20~70人の間で、典型的な人数は25人だった。いくつかの家族集団は地方集団の下に集まり、血縁関係にある多数の地方集団は方言部族となり、固有の名前を持って民族としての意識をはっきり持った。地方集団は祭事のために季節ごとに集まり、共同の儀式を執り行うとともに結婚が行われた。地方集団の規模は175~1400人で、平均500人程度だった。 周辺の地方集団とは、交換、共同儀式、同盟、戦争が行われた。狩猟採集民社会の90%で暴力を伴う紛争が起きており、ほとんどの集団では、少なくとも2年に1度の割合で戦争が起きていた。これは、他の人間社会と同等かより高い数字で、多くの研究において、狩猟への依存度が高いほど戦争の頻度が高まると結論付けられている。 暴力的な攻撃は、潜在的なものとして人間の本性に備わったものであるといえる。攻撃性は生存闘争に用いられる先天的なもので、環境の影響を受ける選択的なものである。 人間は道具を作る能力によって、より死をもたらしえる第一撃能力を持ったため、他の動物では効果的な抑止力が機能しなくなった。人間は、自身を傷つける恐れから公然と戦ったりしないが、相手が武装しておらず脆弱な場合には奇襲で殺すことができる。さまざまな地域のデータによると、狩猟採集民の成人間の暴力による死亡率はおよそ15%(男性では25%)程度であることを示している。 農耕に移行したことによって、恒久的な生活基盤地域への居住、カロリー摂取の増加、授乳期間が短くなったこと、働き手の需要が増大したことなどの要因が組み合わさった結果、女性の出生率は4~5人から6~8人へ増加した。 エラム・ドラヴィダ系の諸言語は、かつてはティグリス川からインド洋まで広がっていた。新石器時代の近東の農耕民や農耕の南西方向への拡散は、おそらくアフロ・アジア(セム・ハム)系の諸言語に反映されている。

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2014/01/15

上巻を読了。 「人間にとって戦争とは何か」という二十一世紀に生きる私達にとって避けては通れない問いについて、幅広い知見をもとに書かれた作品です。 上巻だけでもかなりのボリュームですが、全体の構成が良いからか、思っていた以上にさくさく読めました。 自分のような門外漢にとっては...

上巻を読了。 「人間にとって戦争とは何か」という二十一世紀に生きる私達にとって避けては通れない問いについて、幅広い知見をもとに書かれた作品です。 上巻だけでもかなりのボリュームですが、全体の構成が良いからか、思っていた以上にさくさく読めました。 自分のような門外漢にとっては詳細に紹介された事例がときに詳細すぎるように感じた部分もありましたが、部ごとにまとめがなされているので助かりました。

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2013/12/16

戦争は初期の狩猟採取民族でも行われていた。アボリジニや北米西部沿岸先住民の事例。チンパンジーも群間で争い殺害を行う。 アボリジニー、サモア、アフリカ、南米などの狩猟採集/園芸/牧畜民での殺人はルソー主義者の理想と違い桁違いに高い。 戦争の発生起源、文明との関わりに迫るための考察が...

戦争は初期の狩猟採取民族でも行われていた。アボリジニや北米西部沿岸先住民の事例。チンパンジーも群間で争い殺害を行う。 アボリジニー、サモア、アフリカ、南米などの狩猟採集/園芸/牧畜民での殺人はルソー主義者の理想と違い桁違いに高い。 戦争の発生起源、文明との関わりに迫るための考察がビッチリとこれでもか!という勢いで展開される。 タイトルで面白そうだと手を出しましたけど、軽い気分で読みきれる本ではありません。かなり面白く、下巻も興味もあるんですが読み出す気力が沸きません。 この文字と内容の詰まり具合は「生まれて初めて」レベルです。上巻だけで「吉川英治三国志全巻」と同じだけの時間要しました。中学生のときに「大国の興亡」に手を出したとき以来の苦闘です。

Posted by ブクログ

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