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検証福島原発事故 官邸の100時間
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/08/09 |
JAN | 9784000258524 |
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商品レビュー
4.2
10件のお客様レビュー
・リーブルなにわで目について興味を持った。岩波だから、あまり無責任な煽り本ではないだろうというブランドへの信頼もあった。ちなみにこの本の著者は朝日新聞の記者。 ・3.11発生後の100時間=約5日間の官邸での原発事故への対応の様子が克明に描かれている。「描かれている」とひとくち...
・リーブルなにわで目について興味を持った。岩波だから、あまり無責任な煽り本ではないだろうというブランドへの信頼もあった。ちなみにこの本の著者は朝日新聞の記者。 ・3.11発生後の100時間=約5日間の官邸での原発事故への対応の様子が克明に描かれている。「描かれている」とひとくちに言ってもその信憑性が大事なわけだが、本書では菅元総理をはじめとする関係者へのインタビュー、そして彼らのメモやプレスリリース等を照らし合わせることでその裏付けとしている。もちろん、そのインタビューなりメモの中身すらデタラメ、あるいは巧妙に口裏を合わせたでっち上げという可能性もゼロではないが、今は本書での記述を信用して以下を続けることにする。 ・東電、保安院などの無責任、と言うより無能ぶりに呆れると同時に、このような事態が起こった時の対処が手探りに近い状態で行われていたということに慄然とする。また、本書で描かれている東電首脳陣の無策、無責任っぷりが本当であるならば、そのことに対する責任が問われていないという現状に憤りを感じる。菅さんが怒鳴ったというのも、よっぽどの状態だったというのも本書を読むと分かる。と言うより、関係者で東電や保安院などの使いものにならない連中に対して思わず声のトーンが上がらなかった関係者なんているのか? ・この本を読む限り、管さん、かわいそう過ぎない? ・災害発生時に必要なのは、何が起こっているのかの状況把握はもちろんだが、それ以外に本書を読んで大事だと思ったことを列挙しておく。今、災害関連のプロジェクトにも関わっているので、結構参考になった。 -何があるのか 本書での例はSPEEDIなわけだが、つまり状況判断や予測などのために活用できる既存のシステムについて、どんなものがあるのかを知っておくこと。ちなみに放射能の拡散予測システムであるSPEEDIは文科省の管轄。だが、誰も官邸にその存在を進言することはなく、活用したのは外務省経由で打診を行った米軍のみ。 -誰がいるのか その分野での専門家は誰か。本書では東電や保安院が頼りにならない状況で菅元総理が個人的な人脈でブレーンを組織した様子が書かれている。北海道だと北大、道工大、室工大と言ったところか。どこにどんな専門家がいるかを把握しておくことも重要。 -各部署で把握できる情報は何なのかを知っておく 例えば道内で災害が起きたら道庁辺りに対策本部が設置されることになると思うが、その時、関連部署でどんな情報を集約できるのかを、意思決定者が把握しておく。もちろん、その部署の責任者もそのことは知っておく必要がある。そして常に「◯◯についての情報は△△に集約されている」という状態がブレないようにしておく必要も。 -記録係の設置 一貫した記録係の不在により、いつ、何が起こり、誰が何を言ったかというのが把握しづらくなっている。対策本部などでは記録、それも書くだけではなく録音、できれば映像での記録があるべきなのではないかと思った。ただし、そこまで記録してしまうと、その場にいる関係者が後での責任追及を恐れて闊達な意見交換ができなく可能性もある。 -通信インフラの確保 携帯電話もさることながらインターネットなどのネットワークの確保、そして、そこにアクセスするためのデバイスの確保。菅さんが個人的に読んだブレーンの人は、あまりにも急な話だったので官邸にPCを持ってきておらず、調べものをするのに自分のケータイのiモードだったという記述があった。道庁なり各自治体は、災害が起こった時に対策本部が設置されるであろう部屋における通信インフラの確保を今から行っておくべきだ。
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あれから4年が経ちました。あの時、官邸で何が起こっていたか、徹底した取材と実名報道で、事実、事実、事実にこだわり抜いた迫真のルポ。 徹底的にファクトで構築された文章の背後に著者のジャーナリストとしての使命感、熱い想いが奔流のようにたぎっているのがうかがえます。
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東電のダメダメっぷりと官邸の混乱ぶりをあぶりだすノンフィクション。評価は星5つでもいいくらい。 民主党政権じゃなかったら原発事故はあんなに酷くならなかった、みたいなことを言う人たちもいるが自民党政権だったら何とかなったというのはとても考えにくい。というか原発推進をした自民党政権で...
東電のダメダメっぷりと官邸の混乱ぶりをあぶりだすノンフィクション。評価は星5つでもいいくらい。 民主党政権じゃなかったら原発事故はあんなに酷くならなかった、みたいなことを言う人たちもいるが自民党政権だったら何とかなったというのはとても考えにくい。というか原発推進をした自民党政権で原発事故起こってたら自民党自体が二度と立ち上がれなくなっただろうな、とは思う。そういう意味では自民党はハイパーラッキーだったとしか思えない。 民主党が全力をつくしたとか頑張ったとか言う気もないのだが、あの混乱の中で役に立たない東電と原子力村相手に超法規的な動きも含めてそれなりの仕事はしたのではなかろうか。 しかし東電の撤退問題って論議のすり替えと矮小化が酷すぎて反吐がでる。
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