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イスラームから世界を見る ちくまプリマー新書184
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2012/08/08 |
JAN | 9784480688859 |
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イスラームから世界を見る
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商品レビュー
3.9
23件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あなたはイスラームをちゃんとわかっていますか? 10年ほど前に出版された本だが自分の知らなかったことが多く勉強になった。イスラームの「法」とはどのようなものか、それぞれの国がどのような歴史を辿ってきたか、「アラブの春」の西洋的な視点のズレなど。特に勉強になったのは西洋の民主主義というのが宗教と政治を分離させる世俗主義であり、宗教的なものを政治や国家に持ち込むのを「遅れている」と見ていること。だから無理にも「進んだ価値観を教えてやろう」とイスラームの考えを無視し、自分たちの価値観で判断して動くから混乱を産んでいる。 アメリカやヨーロッパとイスラームはこの先どうしていけばいいのだろうか。そして日本は。自分たちのやり方や考え方が他より優れていると思っていたら、つい偉そうに教えたくなるし変わる方が幸せだと大きな親切をしたくなるけど、それはよくない。出版から10年経ち、この時点からさらに世界は揺らいでいる。今のイスラエルの動きもこの本から気付くこともあった。まだ考え続けないといけない。
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イスラム国家視点の政治の話が主体。 もっと文化(思想)的な部分が書いてあるかと 思って手にしたので、退屈だった。 何をもって「世界」と表現するか? という認識が私と著者では全然違ったという 話なんですが...^_^; 内容的には、既存の報道などで述べられてる内容のまとめ、み...
イスラム国家視点の政治の話が主体。 もっと文化(思想)的な部分が書いてあるかと 思って手にしたので、退屈だった。 何をもって「世界」と表現するか? という認識が私と著者では全然違ったという 話なんですが...^_^; 内容的には、既存の報道などで述べられてる内容のまとめ、みたいな感じで、 10年以上前に出版してるので 「今では違わない?」という内容もあり、 鵜呑みにしてはまずいかも。
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とてもわかりやすい! この本を読むと、いかに自分がイスラームについて無知か、そして巷にはびこるイスラームのイメージが、いかにアメリカや西欧諸国によって作られたものかがよくわかる。あまりに無知すぎたので、イスラームの歴史のところなどは、地図と照らし合わせながら読まないとわからない...
とてもわかりやすい! この本を読むと、いかに自分がイスラームについて無知か、そして巷にはびこるイスラームのイメージが、いかにアメリカや西欧諸国によって作られたものかがよくわかる。あまりに無知すぎたので、イスラームの歴史のところなどは、地図と照らし合わせながら読まないとわからないなと思いつつ読み飛ばしてしまったが、この本は発刊が少し古い(2012年)ため、同じ著者の新しく出た本も読んで復習したいと思う。 ものすごく大まかに言うと、西欧諸国にとっての近代化の絶対条件が世俗主義(政教分離)だが、これをイスラーム諸国に押し付けるのは間違いだという内容である。 「アラブの春」(これも西欧諸国の都合で命名されたネーミングの感あり)の後に各国がたどった経緯を見ていくと、民主化運動により独裁者に打ち勝ったあとに選挙で勝利したのは、いずれもイスラーム色の強い政党だった。欧米のメディアでは、民主化運動がイスラム原理主義に打ち勝ったと報道したが、むしろ逆で、西欧諸国に倣って世俗主義に走り、私腹を肥やした独裁者に対し、「正しくイスラームする」動きへと傾いたのだ。アラブの春より10年ほど早く、トルコが民主化のプロセスに入ったのも、イスラーム政党が躍進した成果だという。メディアが喧伝する、「イスラーム主義は民主化の敵」というメッセージが間違いだというのがよくわかる。 その他、イスタンブールのラビ(ユダヤ教の指導者)が、ムスリムと共存することは何の問題もないと語っており、イスラエルなどという国家を作ったのは時期尚早だと断言したというエピソードには驚いた。また、アルメニア問題(オスマントルコ領内のアルメニア人に対する虐殺があったかどうか)について、当のアルメニア正教の指導者は、そんな問題を今さら蒸し返すこと自体が迷惑だと言っているらしい。選挙で自国に住むユダヤ人やアルメニア人の票を得ようと、当事者すら問題としていないようなことを蒸し返したり口を出したり。アメリカや西欧諸国がやっていることは、イスラーム側からすればとても迷惑なんだろうなと感じた。 ロシアの問題についても思うことだが、私たちが触れる情報には、ほぼもれなく西側諸国のフィルターがかかっており、それを外してきちんと相手を見ない限り、まともな対話は難しいんだろうなと感じる。少しずつでも、知っていきたい。
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