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未来からの遺言 ある被爆者体験の伝記 岩波現代文庫 社会246
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/07/20 |
JAN | 9784006032463 |
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未来からの遺言
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商品レビュー
4.7
7件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
推理小説的な面のあるノンフィクション。 ある被爆者のあまりに凄絶な体験。それを聞いた著者は感動するが話のいくつかの箇所に疑問をおぼえる。さらに偶然にも同じ人物がまったく異なる体験を別の場所で語っているのを知る。 彼は嘘を語っているのか。 しかし嘘を語っているような演技のそぶりは話している最中まるでなかった。 ではなぜ異なる二種類の体験を彼は語るのか。 その謎解きが、そもそも体験を語るとは何か。それが戦争という人災による被害、絶対悪に対する批判の場合において、という問題に展開していく。 人間の不思議さ、その営みの奥深さを改めて知る。
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『未来からの遺言 -ある被爆者体験の伝記-』 伊藤明彦 著、岩波現代文庫 凄い読後感の本です。 8月6日のあれやこれやで思うところがあり、2012年に復刊されるもすでにプレミア価格(定価920円→Amazon新品3,726円)になっているこの本を取り寄せ、昨日と今日で読み終え...
『未来からの遺言 -ある被爆者体験の伝記-』 伊藤明彦 著、岩波現代文庫 凄い読後感の本です。 8月6日のあれやこれやで思うところがあり、2012年に復刊されるもすでにプレミア価格(定価920円→Amazon新品3,726円)になっているこの本を取り寄せ、昨日と今日で読み終えました。なんとか8月9日に間に合いました。 今まで太平洋戦争に関する本は何冊も読んでいますが、原爆に関する書籍はお恥ずかしながら初めてです。『はだしのゲン』も全部読んだという記憶はありません。 この本が読みたいリストに入ったきっかけは2020年11月18日放送のTBSラジオ「アフター6ジャンクション」で映画ライター・てらさわホーク氏が紹介してたからです。お叱りを恐れずに申し上げますと、戦争・核兵器・平和といったテーマではなく、純粋に書籍として興味を持っておりました。 千人以上の被爆者へインタビューを行い、その肉声をアーカイブして音声作品として各地の公的機関、平和祈念施設へ寄贈するという活動をライフワークとした、本人も長崎で原爆をリアルタイムに経験した著者が、ある一人の被爆者のインタビューとその後の親交、その被爆者の長崎原爆後の来し方について書かれた本です。 多くは語りません。語れません。 ちょうど中盤「暗転(P127)」から始まる迷子にどっぷりハマってください。単純な読み物ではないです。不謹慎は承知の上ですが、こんな題材でなければ私はエンターテイメントとして絶賛していたでしょう。 繰り返しますが、凄い読書経験になると思います。心地よい感動とかまったくそんなことはなく、戸惑いと思索を繰り返しながら、核兵器と人間という極大な関係性にあぶり出された一個の生命が人間らしさを取り戻す格闘を、パラノイアと呼んでもよい筆者の執念が見出し、記録した本作を、とにかく畏敬の念を持って指でなぞるようにたどっていくことになると思います。 ルポタージュでありながらノンフィクションの枠で捉えられない、凄本でした。
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すごい本でした・・・ 著者の伊藤明彦さんの真摯な姿勢に心打たれました。 伊藤さんの、証言の考え方・向き合い方は、本当に思ってもみなかったもので衝撃的でしたし、被爆証言の「声」を録音テープに集めて後世に残すという目的のため、仕事や住みかを含め生活すべてをそれに捧げる生き方も衝撃的で...
すごい本でした・・・ 著者の伊藤明彦さんの真摯な姿勢に心打たれました。 伊藤さんの、証言の考え方・向き合い方は、本当に思ってもみなかったもので衝撃的でしたし、被爆証言の「声」を録音テープに集めて後世に残すという目的のため、仕事や住みかを含め生活すべてをそれに捧げる生き方も衝撃的でした。 最初から最後まで(さらには最後の解説も含めて)謎解きのような面白さもあるので、間違ってもネタバレにならないようあまり言えることはないのですが、自分の証言への向き合い方も、大変考えさせられました。
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