- 中古
- 書籍
- 書籍
発達とは何か リハビリの臨床と現象学
定価 ¥3,080
990円 定価より2,090円(67%)おトク
獲得ポイント9P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青土社 |
発売年月日 | 2012/05/26 |
JAN | 9784791766505 |
- 書籍
- 書籍
発達とは何か
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
発達とは何か
¥990
在庫なし
商品レビュー
3
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
臨床的な経験をもとに,現象学,発達論,哲学に多様な視点からとらえた著書である。 興味深い内容がたくさんある。 ______________________________ そのためには現象学のように経験を記述するために意識の働きを前提と下知覚を用いるのではなく,意識より以前に働いている「感じとる」という領域,および感じとることのなかで同時に遂行され,感じとることに内在している働きを記述する必要がある。たとえば動きを感じとるとき,そこには動きを調整するという働きが内在する。このとき現象学的な仕組みに内在的にふくまれる経験科学的な仕組みを活用する必要がある。システムの機構には感じとるということがふくまれている。 ー 24ページ しかし発達のような「形成」や「生成プロセス」の領域を語るさいには,意識や知覚とも異なり,また分析しうる直接的事象とも異なる「身体に感じとる」(身体内感領域)という実践能力を記述せざるをえない。これは現象学のなかではまだ主題的に実行されていない領域である。そのためこうした領域をふまえて進んでいく現象学を行なう必要があると感じている。 ー 30ページ すなわち発達とは,発達のそれ自体の全貌が明るみに出ることのないプロセスの必要条件であるメカニズムと,まさに外れてしまうことによって活用される外的事実とを織り合わせながら,しかもそこに本人にも埋めることのできない隙間をふくんだ事象として考察されるべき領域である。 ー 163ページ 発達においては,どのようにして首がすわったかを覚えていないようになる仕組み,すなわち非意識的に経験されることを繰り返し組織化し,再編するということが行なわれていると思われる。これは認知科学で用いられている記憶とは異なるモードである。これを「第三の記憶」と呼んでおく。第三の記憶は,意識に上ることもそれとしてしることもできないために,思い起こすという形ではなく,そのつど,いまもう一度遂行するという形をとると考えられる。これによって少しずつ別様に遂行しながら記憶が再編され,新たに組織化され,再度再編されていくのではないかと考える。このモードの記憶は,感触や運動イメージの想起と行為の実行(情動,動作,身体の現実)の両者がふくまれる複合体の記憶である。怒った感触は記憶されており,きっかけとなる状況も記憶されているが,情動そのものはもう一度怒るという形でしか作動しない ー 172ページ リハビリにおいては,外からではなく本人の経験が結果的に組織化に向かうことが必要である。そのため本人のシステムにとっての最近接領域とは,本人の経験においてすでに獲得したものではなく,これから結果的に獲得できるような能力の形成につながるものでなくてはならない。それは本人自身がめざしたいという気持ちになり,「できそう」というイメージ的予期があり,それにもかかわらず自分一人ではできないという領域であるはずである。これはヴィゴツキーの定式の変更ではなく発展である。 ー 374ページ 観察することは子どもの身体であり,振る舞いである。そののち子どもがいまいる世界を,本人にとってはそうとしかありようがなかったものとして推察する。その推察は観察した身体の様子や振る舞いと整合するものでなければならない。そして本人に固有の,いまもっとも取り組むべき病理を取り出す。各相の間は連続しておらず,思考的なジャンプが必要である。最後の病理を取り出す相へのジャンプが最大である。すなわち前の段階で考察したことを「還元」しなければならない。さらに病理から導かれる治療方針と,具体的な内容の考案を行ない,ようやくリハビリというプロセスを開始する準備となるのである。ただし,リハビリを開始していくうちに,これまでの仮説が間違いであると気づいたり,さらに病理を考察することがある。その場合はもう一度観察や本人の世界の考察,あるいは病理の設定などに戻り,再度リハビリの内容を吟味する必要がある。このようにして何度でも新たに病理を考察するのが普通である。第3章で述べたように,発達自体も観察によって記述されてきた現象である。 ー 379-380ページ ______________________________ 何となく分かったような感じがするが,まだ理解できていない部分があり,読み直す必要があると感じている。
Posted by
【今日の一冊】493.91||H77 治療の現場で日々起きていることの観察と繊細な哲学的考察から,発達の概念が大きく更新される。 http://www.auelib.aichi-edu.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00595911&i...
【今日の一冊】493.91||H77 治療の現場で日々起きていることの観察と繊細な哲学的考察から,発達の概念が大きく更新される。 http://www.auelib.aichi-edu.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00595911&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
Posted by