フクシマと沖縄 「国策の被害者」生み出す構造を問う

前田哲男【著】

• 販売会社／発売会社: 高文研
• 発売年月日: 2012/04/27
• JAN: 9784874984796

商品レビュー

2012/05/08

国策をキーワードに日本の核の歴史と日米安保の中での沖縄とフクシマを繋ぎながら核の平和利用の名のもとに日本の政府の核に対する考え等を総括的に書かれています。
ビキニ環礁での米国の核実験で我々は第五福竜丸の被曝を思いますが、そこに住んでいたミクロネシアの人々や彼らの被爆と被爆を人体実験にしようとする米国の事など、そしてそこを核廃棄物の捨て場にしようとした日米の画策など、フクシマの事故を通して見えてくる核と日米安保の実態などが簡略に書かれていて読みやすいと感じました。
横須賀を母港とする原子力空母のジョージ・ワシントンは停泊中に今回の地震に遭い、津波の引き波で喫水が180センチ程下がり船底から2メートルしかない海底に座礁する所だったとか、GWには原発と同じ規模の核エンジンが二機搭載されているので、今騒がれている東京直撃の地震が起きて大きな津波に襲われると座礁しての事故が起るかもとも。