人間講座 三国志の英傑たち(2004年2月-3月期) NHK人間講座

北方謙三(著者)

• 販売会社／発売会社: NHK出版
• 発売年月日: 2004/01/28
• JAN: 9784141890973

商品レビュー

2009/11/16

(2004.04.05読了)(2004.02.03購入)
｢三国志｣は、陳舜臣著｢秘本　三国志｣全6巻、文春文庫、1982年刊で読んだ。吉川英治著で読んでいる人が多いので、僕も吉川版で読むべきだったかなとか思うけど陳版も面白かったのでまあいいか。NHKの人形劇｢三国志｣を見ながら読んだらしい。
北方版｢三国志｣は、ハルキ文庫で全13巻で出ているとか。その北方さんが、｢三国志｣の魅力について語ったNHKのテレビ講座のテキストです。

｢三国志｣には、｢正史三国志｣と｢三国志演義｣がある。｢正史｣は、｢魏書｣｢呉書｣｢蜀書｣の三つからなり｢人物｣ごとにその人の業績や行為をまとめている。｢演義｣は全体として起承転結のある物語形式になっている。吉川版は、｢演義｣を比較的忠実に小説化しているという。
｢演義｣は、劉備、関羽、張飛の3人の出会いを描く｢桃園の契り｣から始まっているが、｢正史｣にはこの記述はないという。
劉備が諸葛亮と出会うまでは、曹操や孫権が目立つ。いつになったら劉備の出番になるのだろうという感じで読んだように思う。
北方さんが｢正史三国志｣｢三国志演義｣の両方の翻訳に携わった井波律子さんと三国志について語ったとき井波さんは｢一番強いのは、呂布じゃないかしら｣と言っていたという。北方さんの予想は、趙雲だったという。劉備に肩入れして読むと趙雲が頼りがいのある男ということになる。三国志では、実にいろいろな豪傑たちが出てくる。それが面白さの原因の一つかもしれない。
英雄･豪傑たちもいずれ次々と亡くなってしまう。・・・
｢蒼天航路｣という漫画は、曹操を主人公としているという。興味をそそられる。

著者　北方　謙三
1947年　佐賀県唐津市生まれ
　中央大学法学部法律学科卒

（「BOOK」データベースより）amazon
三国志は、紀元二世紀末から三世紀にかけて、後漢の末期から晋王朝ができるまでの約百年間を舞台に、そこに群雄割拠した実在の英傑たちの歴史であり、同時に歴史物語である。幾多の男たちが、それぞれの夢を追い求め、やがて死んでいく滅びの物語にファンは多い。この本では、乱世を生きた英傑たちの姿や魅力を、ぼくなりの見方を加えながら語っていきたい―。北方謙三が語る『三国志』の醍醐味を纏めた待望の一冊。