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妖怪手品の時代
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 青弓社 |
発売年月日 | 2012/04/21 |
JAN | 9784787220486 |
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商品レビュー
2.8
5件のお客様レビュー
天狗を出す手品のタネが、天狗に変装することとか、ひっくり返りそうになるもので、面白い。 きっと電灯がなく今よりも薄暗い空間では、そんなのでも十分に通用したんだろうね。 総じて面白いのだけど、最後の乱歩の章はいらなかったのでは。。。
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「池袋の女」が怪異ではなく、同郷の若者によるいたずらとする説を聞いてから、「稲生物怪録」も同じような若者によるいたずら、それも手品を使ったものではないかと考えるようになった。その後?読んだ「手妻のはなし」(藤山新太郎 著)ではタネは明かしていないが、「物怪録」に現れた室内が海にな...
「池袋の女」が怪異ではなく、同郷の若者によるいたずらとする説を聞いてから、「稲生物怪録」も同じような若者によるいたずら、それも手品を使ったものではないかと考えるようになった。その後?読んだ「手妻のはなし」(藤山新太郎 著)ではタネは明かしていないが、「物怪録」に現れた室内が海になり波が起こる怪異と同様の手品が載っていた。 本書もその書名から「物怪録」の怪異のタネが、載っていないかと思って読んでみた。 障子に多くの眼が現れる怪異がミョウバンを使った”妖怪手品”として紹介されていた。また、「今昔物語」に安倍清明の屋敷の窓が無人で開閉するのは、式神によるものと書かれていることについて、「大江戸奇術考」(泡坂妻夫 著)では、見えない糸で操作しているという話を紹介している。このタネを使えば「物怪録」の室内を飛びまわる刀の怪異も説明できる。 著者が、一般的な手品だけでなく、歌舞伎の大道具、小説のトリックまで、あらゆるものを自身の定義で、「妖怪手品」として捉えるのは、どこかしっくりとこない。たしかに、著者が述べるように江戸時代においては、歌舞伎と手品は今よりはもっと密接な関係があったことには違いないが。 プロの手品師においては、人気を維持するため、タネが大がかり、センセーショナルになるのは仕方ないことだったのだろう。 →手品の前史的な部分で”聊斎志異”に載っている、縄を登っていった者がバラバラになって落ちてきて、それを箱の中に入れると元通りになって復活するというような猟奇的?奇想天外なものをネタとするのは歴史的流れによるのだろうか。 素人の手品としては、手品というよりは現代に通じる宴会芸だろう。 江戸文政・元禄期に発する手品のネタが、明治期になっても引き継がれているのは飽きないというか、よほど好まれていたネタなのか。現代の感覚からすると子どもだましもいいとこで、150年も継続される理由がふしぎに思えるのだが、江戸・明治期の人々にとっては何らかの意義が含まれていたのだろう。 呑馬術には触れていなかった。あれだって妖怪手品といえないか。 当時の手品を考える際に、舞台装置、光と闇を巧みに利用していることは特筆すべきかもしれない、宴会芸においても行燈から少しでも離れてしまえばそこは闇であり、タネを仕掛けることが容易だったことがうかがえる。=馬の脚袋を使ってドクロを作るなど。
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妖怪手品とは、おばけだよ、なんて見せてびっくりさせる愉快な技術全般のこと。 その着眼点にグッと来ます。 こんなことして楽しんでた、というだけで十分面白いのですが、話が江戸川乱歩の手品文学に至る。妖怪手品ファン(ているのか)垂涎の一冊なのでは。 そうでない僕は、昔の手品のことを書物...
妖怪手品とは、おばけだよ、なんて見せてびっくりさせる愉快な技術全般のこと。 その着眼点にグッと来ます。 こんなことして楽しんでた、というだけで十分面白いのですが、話が江戸川乱歩の手品文学に至る。妖怪手品ファン(ているのか)垂涎の一冊なのでは。 そうでない僕は、昔の手品のことを書物に記していた人は偉いなあ、などと、素直な感想を持つのです。
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