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ろうあのよっちゃん苦闘物語 口話と手真似の狭間で
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文芸社 |
発売年月日 | 2012/05/01 |
JAN | 9784286119342 |
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ろうあのよっちゃん苦闘物語 口話と手真似の狭間で
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戦中の子供だった聾者の回顧録。 個人的な経験のひとつであると同時に、時代の記録でもある。 当時は、というか一昔前には手話が劣ったものと見なされていて、手話なんか使うな、口で話せ口を読めという教育が行われていた。 だけど耳が聞えない人にとっては手を使って話すのが合理的なことで、聾...
戦中の子供だった聾者の回顧録。 個人的な経験のひとつであると同時に、時代の記録でもある。 当時は、というか一昔前には手話が劣ったものと見なされていて、手話なんか使うな、口で話せ口を読めという教育が行われていた。 だけど耳が聞えない人にとっては手を使って話すのが合理的なことで、聾者が一番使いやすい言語である手話を禁じられるのは沈黙を強要されることに等しい。 周囲の人から手真似をバカにされる・奇異の目で見られるというエピソードがいくつかあった。 私はテレビで手話ニュースや手話講座を見慣れた世代だから、手話を笑う感覚がわからない。 でも女装だったら?ピンクと緑の頭だったら?ぴょんぴょん飛び跳ねる人だったら? 自分の感覚から外れたものに失礼な態度をとらない自信はない。 終戦後、生徒たちの疎開先に、戦後なのにスカートをはいた派手な保護者が迎えに来る場面がある。あんな格好なんてパンパンじゃないかと生徒たちが噂する。 同じ服装を今みたらむしろ清楚とか地味だと感じるだろう。 時代の「普通」なんて移り変わるものなのに、その場での影響力は強固で、疑問を持ったり抗ったりするのは中々難しい。 学校教育の中で手話が禁じられ、本当は手話の有効性を理解している教員も「国で決められているので」手を出せない。 この現状を知らないお上の口出しで生徒が教育を受ける機会を奪われるというパターンには見覚えがある。 国旗国歌や性教育や母国語・母国文化の教育なんかもそんな感じだった。 「ルポ 良心と義務」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4004313627 「性教育裁判」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4000094653 「コリアン世界の旅」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4062563193 「もうひとつの太平洋戦争」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/B000J7X8RQ 戦時の障害児・障害者。この手記集の中にある集団疎開は、障害児はスルーされていたところを先生が奮闘して決行していた。「こんな使えないガキの面倒をみている場合かこの非国民!」「いやいやこの子たちがいたらいざって時に皆様の邪魔になるのでどけておきます」「それならしかたない」みたいな。そんな時代。 「ライファーズ」http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4622076985 “「沈黙と孤立が人間最大の暴力行為だということです。折れた腕はいつかくっつくし、血が流れていてもその上からバンドエイドを貼ればいい。歯が欠けたら入れ歯を入れればいいのですが、沈黙や孤立に即効で効く治療薬はない。それらは強く感情を傷つけ、深い心の傷を残します。」”p235-236
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よっちゃんのその後の様子も知りたい。ドラマ化してくれないかしら。ろう者が書いた台本、ろう者の演出、監督で。ろう者の目線からのドラマが観てみたい。
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