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LAヴァイス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/04/27 |
JAN | 9784105372118 |
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LAヴァイス
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商品レビュー
3.5
28件のお客様レビュー
最高。たまらん。PTAの「インヒアレント・ヴァイス」はまんま映画化しているという噂は本当だった。映画を見たときに痺れたあの空気やディテールを文章で体感した。しかもさらに深く、細かく、じっくりと。最高すぎる。めちゃくちゃ分厚いし 一文一文が濃くて、見開きの2ページだけでも物凄い情報...
最高。たまらん。PTAの「インヒアレント・ヴァイス」はまんま映画化しているという噂は本当だった。映画を見たときに痺れたあの空気やディテールを文章で体感した。しかもさらに深く、細かく、じっくりと。最高すぎる。めちゃくちゃ分厚いし 一文一文が濃くて、見開きの2ページだけでも物凄い情報量なんだけど、終わらないで欲しいって噛み締めながら読んだ。行きつ戻りつ読む楽しさ。LSDをそれと知らされずにやってしまって別世界へトリップしてしまったことにブツブツ文句を言いながら説明するくだりが凄く良い。 突然場面が切り替わってついさっきまで話してた人物とは別の人物と話し始める場面転換が面白い。ストーリーの先が気になるとかはなく、ただただ読むのをやめられない。浸っていたい。この世界に、ドックの旅に付いていきたいという感覚。事件を追う探偵ドラマで、当然進展したりもするんだけど、展開がメインではなく会話や行動、合間の文章が面白い。ドックが会話してドライブしてレストラン入ってタバコ吸ってマリファナ吸って、進展して色々考えて感じたことがあちこちへ流動していく文章の流れが心地良い。 初ピンチョン、わりと厚かったけど読みやすく、また映画も2回見てたのでするする読めたし読みたくてたまらなかったしで1週間弱で読んだ。わりとロス。こんなに焦って読まなくても良かった。図書館で借りたから返却期限があったんだけども。これは欲しい。いつか買う。
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邦題『LAヴァイス』、英語での題名は『inherentVice』です。意味は保険用語の『内在する欠陥』にあたり、もとからある悪・しかたなのない悪というような意味でしょうか。詳しくは478ページに書いてあります。 主人公のドックはヒッピーと既得権益を確保している白人のあいだで上手...
邦題『LAヴァイス』、英語での題名は『inherentVice』です。意味は保険用語の『内在する欠陥』にあたり、もとからある悪・しかたなのない悪というような意味でしょうか。詳しくは478ページに書いてあります。 主人公のドックはヒッピーと既得権益を確保している白人のあいだで上手く立ち回り捜査を進めていくんですが、その感じをうまく表現しているのが427ページ恋人のシャスタの『警察で働きたくない警官なわけ。本当は警察とおんなじことをしているのに、サーフィンだ、スモーキンだ、ファッキンだ、ってそれい以外のことがしたいみたいなフリをしている』というセリフです。報酬もでないのに頑張っているところは本当にいいやつなんだと感じます。痛いところをつかれて落ち込むところもかわいいです。 ドックは映画が好きでいろんな映画の題名がでてくるんですが、全部調べていると小説が進まないので流して読みました。あと、登場人物がかなり多く、その多くが一瞬の登場で舞台から去っていくので、その都度読み返していると進まないので一覧表にしていくと良いかもしれません。そうすると話の筋がなんとなくわかってきました。 ニクソンが大統領の時期なので、舞台となっているのは1969年から1974年のはず。2009年にこの小説が出版されたのにはなにか意味があるのでしょうか。365ページにある支配と制御のエージェントという言葉が象徴する世の中になってきたためかもしれません。 492ページの小切手が送られてくるところは、この小説で一番たのしいところです。コーイが帰ってくるところもドックの頑張りが報われる最高のエンディングだと思います。
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アメリカには私立探偵作家クラブなんてのがあるくらいで、「名」が付かない方の私立探偵を描いた小説も、その書き手も驚くほどいる。だから、私立探偵小説というと、ハメット・チャンドラー・マクドナルドの描くトライアングルに、スピレインを加えた歪な四角形の範囲内に大抵が収まると思ってると、足...
アメリカには私立探偵作家クラブなんてのがあるくらいで、「名」が付かない方の私立探偵を描いた小説も、その書き手も驚くほどいる。だから、私立探偵小説というと、ハメット・チャンドラー・マクドナルドの描くトライアングルに、スピレインを加えた歪な四角形の範囲内に大抵が収まると思ってると、足下をすくわれる。これが私立探偵、私立探偵小説なのと絶句するようなのが、いくらも転がってるのだ。そんなわけだから、ラリラリ探偵のドックもアメリカでなら、意外と収まりどころを見つけるのは簡単なのかも知れない。 それはともかく、準ハードボイルドのミステリとして読むと、色々アラは目に付くんで、そこは突っ込んでおこう。まずはドックに都合のいい偶然が多すぎること、それからドックに緊迫感がなさ過ぎること。どうせサスペンスなんか盛り上げる気は、元からないんだろうが。それから本筋に関係ない登場人物や、エピソードへの脱線が多すぎる、なんてピンチョンに言ってもしょうがないのは分かっちゃいるんだが。
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