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依田勉三と晩成社
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 北海道出版企画センター |
発売年月日 | 2012/03/01 |
JAN | 9784832812017 |
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依田勉三と晩成社
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十勝の開拓の祖、依田勉三。勲章をもらい、銅像がたち、神社に祭り上げられ、十勝の英雄のように評価されている依田勉三の人物と事業を、あらためてさまざまな資料から読み解こうとした、力作だと思いました。 当時、早すぎる十勝開拓に政府からの援助が得にくかったにもかかわらず、移住を強行。小作人への重い負担や、厳しい自然環境、イナゴの来襲などから逃げ出すものが続出。勉三自身、過酷な生活に耐え偲ぶ勉三の姿に間違いはないとおもうが、次々に興す事業はことごとく失敗。しまいに仲間である鈴木銃太郎、渡辺勝らも離れていく。意志が強いといえばそうかもしれないが、作者は思いつきでつぎつぎ新しいことに手を出し、見通しが甘いことを指摘。勉三の対人関係のまずさや、小作人の信頼がなかったことなどを、資料から明らかにしていく。 中島みゆきの祖父が勉三の銅像を建てた名士であったこと、有名な「開墾のはじめは豚とひとつ鍋」の句も、渡辺勝の作品を添削して詠まれたものと、渡辺の妻の日記で明らかにされていたり、資料は細かいところまで検証に及んでいる。 「拓聖」「農聖」などと呼ばれるが、このことばは広辞苑になく、研究者がまつりあげた言葉だと指摘する。 それでも、依田勉三の存在が十勝の開拓におおきな影響を与えた事は確か。 しかし、そのほかにも二宮尊親の「興復社」など、成功している団体についても、もっと研究されてしかるべきと訴えている。 必要以上に祭り上げられる根拠が希薄であることを描いて、これまでの研究から一歩すすんた内容になっていると思う。 ただ、ところどころにはさまれる短い批判には感情的なものを感じてしまい、学術的な価値を下げている気がする。これだけ資料があるのだから、充分説得力がある。論理的に批判して欲しかった。
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