金融から学ぶ民事法入門

大垣尚司【著】

• 販売会社／発売会社: 勁草書房
• 発売年月日: 2012/03/29
• JAN: 9784326402731

商品レビュー

2012/07/01

著者は大垣氏。興銀から海外留学し帰国後は各金融会社で勤務。今は立命館の教授。
３０歳になった今民法!?という感じはするが、自分に大きく欠けている部分。丸善で吟味して本書を購入。
感想。これを理解せずに今まで良くやってこれたなと感じた。ルールブック読まずにビジネスしてた。話がストーリー仕立てになっているので、頭に残りやすい構成も助かる。
備忘録。
・双務契約：両当事者が債権債務を負担しあう契約。例えば売買契約での売り主側も、「商品を提供する」という債務を負担する。
・諾成契約：合意のみで成立する契約。
・強行規定：公の秩序に関する規定のこと。強行規定に反する法律行為は無効となる。
・責任財産：債務の引当となる債務者の財産。
・無資力：責任財産の全てをもってしても債務を返済しきれない状態。
・所有権（物を自由に使用・収益・処分できる権利)、物件（物を直接支配する権利）、債権（責任財産を間接的に引当とする権利）
・危険負担：債務者のせいではない理由で債務不履行となった場合のﾘｽｸ負担
・催告：債務を履行せよと督促すること。
・留置権：他人の物の占有者が、その物に関する債権を有する時に、債権の弁済を受けるまでその物を留置する権利。
・心裡留保：うそ、くちだけ。
・先取特権：債権の優先弁済権。
・物上代位：担保権を有するもの、差し押さえたものを売却した代金・売掛金んい対して先取特権を行使すること？
・手付倍返し：売り主は手付金の倍額を払えば、なかったことにできる。
・表見代理：無権代理人（代理権のない人）の行為に対して、第3者が保護される場合のこと。
・使者：代理人ではなく、手足となる部下。
・自己契約：自分の契約について、自分が相手方の代理人になること。禁止。
・双方代理：当事者双方の代理人となること。不動産仲介等一部を除き禁止。
・第三者対抗要件は、通知の到着日が優先。
・債権者代位権：債権者が自己の債権の保全を図るために債務者に属する権利を行使することができる権利。
・詐害行為取消権：無資力になると知りつつ敢えて行った債務者の行為の原状回復をさせる権利。債権者の債務者に対する権利であり、債務者の取引相手に対しては主張できない。
・消滅時効：債権は10年行使しないと消える。
・譲渡担保：動産を債権者に担保の目的のために譲渡するが、占有改訂（債務者が所有しているが、債権者の所有物であると意思表示すること）しておく非典型担保。