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静かな黄昏の国 新装版 角川文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2012/03/24 |
JAN | 9784041002902 |
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静かな黄昏の国 新装版
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商品レビュー
4
9件のお客様レビュー
「音楽」というものに狂う人間の業、みたいなの篠田節子先生一定数書いてる気がする。 得も言われぬ演奏を奏者に約束する呪われた楽器、みたいな音楽ホラー短編が2本。 どちらも代償が命だったり、両腕の欠落だったり。怖すぎる。 それでも美しい音色を自ら奏でたいと願う人間は、愚かなのか、果た...
「音楽」というものに狂う人間の業、みたいなの篠田節子先生一定数書いてる気がする。 得も言われぬ演奏を奏者に約束する呪われた楽器、みたいな音楽ホラー短編が2本。 どちらも代償が命だったり、両腕の欠落だったり。怖すぎる。 それでも美しい音色を自ら奏でたいと願う人間は、愚かなのか、果たして。 サボテンを元カノだと思い込んでる男のホラーもあったな。 ギャルゲヒロインに影響されて自〇する男とか。やばいて。 なんか痴情のもつれ系ホラーもときどき書いていないか、篠田節子先生? あとはSF風味ホラー。 「リトル・マーメイド」はSFじゃないかもだけど。 いやでも過度な遺伝子組み換え食品()の話だから、SFか…??? エログロの気持ち悪さでは収録作品中一番だと思う。 オチまで含めて、恐ろしいし、ウワ……と言わされる。 「子羊」は、某カズオイシグロの私を離さないでネタ。 マジでSFでございってネタだけど、どうしたってその立場になってみないと分からない気持ちだよな……。 究極のSF主人公……。 表題作は、マジでありそう…っていうか、とんでもねえディストピアなんだけど、それでもいいそんな老後と安楽死を望む人もいる…かもしれない…。 不自然に延命を続ける人間。崩壊した社会経済。 緩やかに病んでいく人間、化学汚染によるぬるい川と、奇形の命に満ちた森林。 それがギャグや絵空事にならないような時代にまで来てしまったような、気が、する。
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様々な形の終末を描いた短編集。 最初の話が面白い。観賞魚からやがて食用としての意外な魅力を見出されて人気を博する”人魚”。その官能的な姿態と甘美な味との相乗性、儚げな生物が人間の欲望を逆に餌にしていく生々しさとがコンパクトにまとまっていて良かった。人さながらに嫉妬し束縛してくるサボテンの恐怖という、ある種の滑稽さを内包しながらそれ故の不気味さも感じさせる「刺」も、オチ以外はサスペンスとして単純に好き。表題作は、小さなユートピアを成立させるからくりと、奇形の住人とが結び付いたときの悪夢感がなかなかクる。
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読後1週間しか経っていないのに中身が思いだせない。でも、怖かったという感じだけが背筋を冷やしつつ残っている。
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