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なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか 見捨てられた原発直下「双葉病院」恐怖の7日間
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2012/03/14 |
JAN | 9784062175883 |
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なぜ院長は「逃亡犯」にされたのか
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16件のお客様レビュー
福島第一原発事故の後、福島県本庁に設置された災害対策本部から発表されたプレスリリース。 <県立いわき光洋高等学校(双葉病院)について 3月17日> 3月14日から16日にかけての病院からの患者の救出状況として、 ○施設には、結果的に自力で歩くことができない、重篤な患者だけが残され...
福島第一原発事故の後、福島県本庁に設置された災害対策本部から発表されたプレスリリース。 <県立いわき光洋高等学校(双葉病院)について 3月17日> 3月14日から16日にかけての病院からの患者の救出状況として、 ○施設には、結果的に自力で歩くことができない、重篤な患者だけが残された。 ○ただちに病院・施設に自衛隊が救出に向かった。 ○双葉病院には、病院関係者は一人も残っていなかったため、患者の状態等は一切わからないままの救出となった。 この発表を受けて、双葉病院グループによる「患者置き去り事件」として大きな問題となる。 はたして、医療関係者が患者を置き去りになどするものだろうか? そんな疑問から続けた取材からは、報道とは全く違う事実がわかり始める。 問題の根本はどこにあるのだろうか? このような大きな災害・事故の対応は、一自治体では賄いきれるものではない。町・県が対策を考えるのではなく、国が自衛隊など大きな組織を効率的に使って行うべきもの。 また、原発の安全神話から、このような事故を想定していなかった。 かろうじて自衛隊が原発事故を想定した訓練は行っていたが、その自衛隊に指示を出す災害対策本部が全く機能していなかった。 この双葉病院の一件は、震災による犠牲と片づけてはいけない。原発事故や、その後のお粗末な対応による人災である。双葉病院長は「犯人」ではなく、間違いなく被害者の一人だ。
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福島で東日本大震災時に患者置き去りで逃げた病院があるとされたが実は誤報だったという話。フェイクニュースもそうだが裏どり不足が問題。そんなに面白くはない。
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福島第1原発の事故直後、避難区域に病院があると聞いて、これはえらいことだぞと思った。百人単位で入院患者はいるだろうから、移動することも難儀だろうが、それだけの人数を引き受けられるガラガラの病院なんてどこにもないだろう。 そうしたら原発から4.5キロの双葉病院で患者を置いたまま...
福島第1原発の事故直後、避難区域に病院があると聞いて、これはえらいことだぞと思った。百人単位で入院患者はいるだろうから、移動することも難儀だろうが、それだけの人数を引き受けられるガラガラの病院なんてどこにもないだろう。 そうしたら原発から4.5キロの双葉病院で患者を置いたままスタッフがいなくなったというニュースが流される。私はすぐにその後の訂正ニュースもみた。一部のマスコミは何かというと病院を悪者にしたがるけれど、さすがに患者を置き去りにして逃げ出す院長はいないだろうと思った。どんなダメな院長だろうと、そういう状況下で逃げ出す度胸はないのが普通だと思うのだ。訂正で一件落着かと合点していたが、訂正ニュースの扱いが軽かったので、いまだにスズキイチロウ院長(漢字は違うがこういう名前)の汚名は雪がれないままなのだという。 で、実際はどうだったかというルポルタージュが本書である。双葉病院は精神科の病院であるが、多くの認知症患者や寝たり患者を受け入れており、その実態は老人病院に近かったらしい。原発事故後、すぐに助けが来るだろうと思い、またそう告げられ、バスに乗せられそうな比較的動ける患者に看護師をつけて送り出し、寝たきり患者の避難のための自衛隊の到着を、沈没船に最後まで残る船長よろしくスタッフとしてただ一人残った院長は、処置を要する100人近い患者とともに、ライフラインの途切れた病院に取り残されてしまうのである。それこそ難破船の船長のように、通りがかる警察に声をかけて救援を求めるが、それもスムーズにはいかない。そうこうするうちに原発から水素爆発の異音が轟いてくる…… 面白いなどと言っては不謹慎なのだが、次の展開が読めず、ディザスター小説を読むようである。帯は「行政と自衛隊は老人50人の命を奪った!」といささかエキセントリックだが、本文は取材内容を淡々と積み上げていくだけで、感情的になって行政を非難していたりはしない。 ただ原発から3キロ内の他の老人施設では避難はスムーズにいっているのに、双葉病院では行き違いの連続であった。弱っている老人ということもあったのだろうが結果的に50名が亡くなったこと、不適切な情報公開で鈴木院長を「逃亡犯」にしてしまったことは、福島県の災害対策本部の不手際であり、その不手際を彼らは認めていないと著者は言いたいようだ。原発推進行政を進めておきながら、事故後はまるで被害者面の福島県知事の顔を思い出すと義憤を感じざるを得ないが、双葉病院院長はそういう不満も一切口にしていないところは潔い。双葉病院が精神科の病院だという偏見が行政の対応を後手後手に回らせた要因ではないかという疑いも感じるところではあるが、本書にはそういう視点はない。 鈴木院長の物語には一般受けするような華があるわけではないが、災害に翻弄されながらも努力した人の貴重な記録である。本書により汚名が雪がれんことを。
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