いまこそ私は原発に反対します。

日本ペンクラブ【編】

• 販売会社／発売会社: 平凡社
• 発売年月日: 2012/03/02
• JAN: 9784582705102

商品レビュー

2015/01/19

実に多くの文筆業の方々が、反原発をテーマに各々エッセイや小説、歌や戯曲などでその主張を表明した画期的な一冊である。佐々木譲や今野敏、野坂昭如や椎名誠、あさのあつこに雨宮処凛、浅田次郎や中村敦夫などなど、どれも実に良い。原発のでたらめぶりが良く判る。だが、この本の著者たちがまだ解っていない事もある。書かれている論調としては市井の人々は大半が反原発であり、国や経済界が推原発だというものであるが、実際は世論も半分は推原発ではないかと感じる。それが今、大飯原発の再稼動がほぼ決まった理由ではないだろうか。しかし原発が無くても電力は十分足りているにも関わらず、当初反対していた大阪橋下市長まで容認する事態となり、原子力村の資金量に驚く他ない。今なお巨額の利権がこの国を圧倒している。その影響力は政治家･財界・マスコミ・学者から東電キャラのでんこちゃんに至る。福島では牛･豚・馬が野生化して繁殖し、草木は生い茂り腐海となって文明の痕跡を覆い隠していく。避難地域でない場所でも、その地域の子供がガンを発症したりすれば、次々と町は捨てられ、腐海は広がっていくことになる。そもそもおっかなびっくり使っていて一度暴走すればエヴァ初号機と同じく自然に停止するまで人類にはなすすべがない物など科学だの技術だのと呼べるレベルの代物ではない。人類史上唯一核兵器を使用された挙句、重大な原発事故を起こし、今なお地球を汚染している日本人の行動として、大飯再稼動はあまりにも無責任である。オーストラリアの原住民アボロジニが国連総長に謝罪の手紙を出した。アボロジニが住んでいる場所から採られたウランが東京電力に買われているので、福島原発事故の責任は自分達にも有るというのである。今までにもらった巨額の資金（不労所得の大金が入ってくる為、アル中が広がり生活は怠惰になり文化も無くなる事態となっている）も返上するとのこと。それに引き換え当の東京電力は電気料金値上げの根拠として、巨額の賞与や2000億円以上の当期利益をも算入（入れたとしても上手く根拠資料からは隠すでしょう普通…）するという恥知らずの無責任ぶりである。猛省を促したい。

2012/12/04

高知大学OPAC⇒ http://opac.iic.kochi-u.ac.jp/webopac/ctlsrh.do?isbn_issn=9784582705102

2012/05/31

作家やジャーナリストの思いが強く伝わってきた。多くの人が怒り、なんとかしたいと思っているのだ。でも、僕の周りにも何も考えてなかったり、浅薄な知識で大丈夫としたり顏の奴もいる。そして、こういう声も結局、政治には届かないんだよなぁとため息が出た。